お知らせ

2023年1月11日

  • 講演会情報

【講演会(杉本)】座古 保 教授

日時:20231月27日(金)16:00~17:00

場所:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部会議室

講師:座古 保 教授 (愛媛大学 理学部化学科)

演題:金ナノ粒子凝集によるバイオセンシング

概要:金ナノ粒子が分散した溶液は赤色を呈する一方で、凝集により紫色もしくは青色に変色する。この金ナノ粒子の分散・凝集に伴う色調の変化を利用して、核酸や蛋白質などの生体分子、有機化合物などの様々な分子を検出するセンサーを構築する試みが近年盛んに行われているが、感度に問題点があった。そこで我々は金ナノ粒子凝集を一分子観察してやれば、凝集およびターゲット分子の超高感度検出が可能になると考えた。この目的のために暗視野顕微鏡を用いた。暗視野顕微鏡ではコンデンサーで絞った光を照射し、ナノ粒子からの散乱光をイメージングする。視野下でナノ粒子あるいはその凝集体一つひとつの散乱光強度を観察することで、ナノ粒子凝集体および凝集をおこすターゲット分子の高感度検出が可能になると期待できる。本セミナーでは、本手法を用いて 1 本鎖 DNA[1]やタンパク質のアミロイド凝集[2]、環境ホルモン分子[3]を検出した例および機械学習を用いたさらなる高感度化などについて紹介する。

[1] Chem. Commun. 49, 7531-7533 (2013)

[2] Anal. Sci. 32, 307-311 (2016)

[2] RSC Adv. 11, 11984-11991 (2021)

連絡先: 大阪公立大学理学研究科  坪井泰之(内線 2505)