取り組み事例
2024年7月1日
- 環境マネジメント推進室
【環境活動調査】TOSAFF・Seaguards
TOSAFF
【今回、TOSAFFを取材した理由】
学内の環境活動を取材する環境活動調査班内で、今年は今まで取材したことのない学生団体にお話を聞きたいと思っていたところ、昨年度結成された新しいサークルを見つけ、 基本理念や活動内容からも持続可能な社会への姿勢や取り組みについて話を聞けると考えました。
TOSAFFってどんな団体?
2023年2月に設立された、大阪公立大学公認の農業系サークルです!
設立当初の部員は15名でしたが、現在では54名になりました! 気軽に農業を楽しめるように工夫しています! 基本理念は「未来の持続可能な食と農を考える」として、農業に関する面白いイベントを企画することで農業を楽しむ機会と交流の場を作っています!もともと農業に興味をもつ学生が複数人集まり、自主的に活動をしていたところ、さらに興味のある人が集まり、昨年度サークルとして立ち上げました!
▲ 横一列に並んで、みんなで田植えにも挑戦! |
現在の主な活動は?
主に中百舌鳥キャンパスの位置する大阪府堺市の農家のもとを訪れ、農作業をおこなったり、 学生と農家さんが交流したりしています! 昨年の白鷺祭では、大阪産食材を使って地産地消をテーマにした模擬店を出店しました! 農家さんと一緒に廃棄野菜プロジェクトにも取り組むなど、メンバー同士でやりたいことを提案し、実現させていっています! 今後も農業に気軽に参加できる機会を作っていくことで、より多くの人に農業を楽しんでほしいです!
学生コメント
TOSAFFでは、個人ではできない農家さんとのコミュニティを構築し、学生と農家さんを結んでいます。
代表の堤さんは言います。 「農業に関心がある学生の願いを叶えられる場でありたい」
地域と農業というテーマから学生の視点でサステナビリティを考え実践する素晴らしい 団体だと感じました。
Seaguards
【Seaguardsが活動するイベントを取材しました】
8月11日、大阪府河内長野市のイズミヤ河内長野店内にある“ゆいテラス”で開催された 一般社団法人イエローピンプロジェクト主催の「プログラミングで海のSDGs!」にお邪魔して、 イベント内で実施されたワークショップ「Letʼs MIGO in 河内長野~川に流れるごみを調べよう!~」を担当した学生団体、Seaguardsの活動を取材しました!
Seaguardsってどんな団体?
Seaguardsは、海洋ごみに関する環境調査活動をおこなったり、イベント出展を通した環境啓発や、学祭への出店などをおこなっている学生団体です。本学現代システム科学研究科の千葉知世先生が代表を務める「KATIES」(一般社団法人加太・友ヶ島環境戦略研究会)の活動にも協力しています。大阪湾のプラごみ問題に大学生も一緒に取り組んでほしいという千葉先生の思いもあり、千葉ゼミの学生や授業内で声をかけて集まった学生で発足した学生団体でした。海洋ごみ問題を扱う団体として現場を自分の目で見るということを重要視し、和歌山県の友ヶ島での海洋ごみ調査は、SeaguardsとKATIESが共同しておこなっています。
「プログラミングで海のSDGs!」当日の様子
この日は地元の小学生約30名が参加。 最初に、千葉先生による講演があり、その後にワークショップに参加する流れでした。 Seaguardsによるワークショップ 子どもたちはSeaguardsとともにイズミヤ近くを流れる川の河川敷でごみを拾い、ごみの観察をおこないました。子どもたちはたくさんごみを拾い、「たくさん落ちてる!」 「タバコが多いね」 などと話しながら、大学生と一緒に日々の生活から自然界に出てくるごみの量に驚いていました。 |
千葉先生による講演
河内長野市の川は大阪湾に通じていて、大阪湾にはプラスチックごみが多く流れ着いていること、ごみをはじめとした人間の活動により生態系が脅かされていることについてお話をされていました。子どもたちにも親しみやすい口調で話されていたこともあり、熱心に聞き入っている姿が印象的でした。
KATIES代表で本学現代システム科学研究科の千葉先生にもお話をうかがいました。
アミーゴというラテン語の掛け声がありますが、明るいイメージ があるため借りました。ごみの概念をひっくり返すような活動にしたいという意味を込めて、GOMIの文字を返してMIGOになっています。活動の中では、多様な立場の人の意見を聞き、総合的な視点をもつよう心がけています。海洋プラごみ問題は、誰もが被害者あるいは加害者(排出者)になり得る問題です。単純な対立構造をつくるのではなく、価値を共有しながら一緒に取り組んでいきたいと思っています。
学生コメント
Seaguardsに同行しMIGOを体験して実感したことは、環境教育の重要性と影響力です。 河川敷でMIGOの一環でごみ拾いをおこなっている隣では、多くの人がBBQをしていました。そこにいた人たちがどうかはわかりませんが、そこに誰かがごみを置いて帰っているから大量のごみが集まったことは事実です。ここで、千葉先生の「誰もが海洋ごみ問題の被害者でもあり、また加害者でもある」という言葉が思い返されます。なぜ川や海にごみを流してはいけないのか、なぜ川のごみが海のごみ問題につながるのかを考え学ぶ機会をもたない人が、ごみを持ち帰ろうと考えるのは難しいのではないかと思いました。「ごみを持ち帰らないなんてありえない、そんな人は敵だ」と短絡的に敵味方を位置づけるのではなく、なぜ持ち帰らなければいけないのかをすべての人が考え、学ぶ機会をもつことができるようにすれば、海のごみは減らしていけるのではないかと考えました。
その他本法人の環境パフォーマンス・環境活動は「公立大学法人大阪 環境報告書」をご覧ください。
該当するSDGs