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2024年12月19日
Published in the Journal of Veterinary Medical Science: Anaplastic oligodendroglioma in a rabbit.
獣医学類6年生の徳野さんの症例論文(ウサギの脳腫瘍 稀突起膠細胞腫)がThe Journal of Veterinary Medical Science誌に掲載(早期公開)されました。
Tokuno H, Tanaka M, Izawa T, Sasai H, Kuwamura M
A case of anaplastic oligodendroglioma in a rabbit (Oryctolagus cuniculus).
J Vet Med Sci (in press). https://doi.org/10.1292/jvms.24-0438
稀突起膠細胞腫は犬に多い脳腫瘍ですが,ウサギの発生報告はなく,今回が初めてです。
腫瘍細胞はOlig2(稀突起膠細胞の転写因子)に陽性を示し,稀突起膠細胞への分化を示す一方,正常な稀突起膠細胞では認められない細胞骨格(中間径フィラメントのVimentin)を有していました。
稀突起膠細胞はグリア前駆細胞から分化する際に中間径フィラメントを消失します。
本症例の腫瘍細胞は未分化な稀突起膠細胞の形態を示していると考えられ,退形成稀突起膠細胞腫と診断しました。
ウサギの脳腫瘍についての報告は少なく,これから症例数を集め検討する必要があります。