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建築は、様々な環境づくりを通して人間と密接に関わり、社会を形成する重要な要素です。それ故に、豊かで生彩ある社会生活環境の創造に向けて、大きな可能性を有しています。 本学科は、芸術・学術・技術に立脚した「総合建築教育」を特色としており、「発展」から「持続」へ、「効率性」から「人間性」へという、成熟期を迎えた社会の要求や課題を的確に把握し、それらの実現や解決に対して「理論的」かつ「実践的」に対応しうるデザイナーやエンジニアの育成をめざしています。 平成21年度より既存5分野に新たに4つの教育分野を加え、より充実した教育を提供します。「建築」から「都市」まで幅広く学習できるのも本学科の特色です。
2022年8月9日
「公大建築ラボ」が始動しました!
計画領域では、建築物としての物理的特性に加え、人の社会生活や歴史文化といった側面を加味した〈建築〉を計画するための教育・研究を行っています。具体的な分野としては、(1)新築のみならずストック活用や建物の組み立てまでを含む計画分野、(2)建築に関する幅広い与条件を創造的に統合するデザイン分野、(3)建築の評価と定義を更新する建築史分野からなります。本領域は、実際の設計を通した実践的なアプローチに比重を置き、実践と理論とを往還するところに特徴があります。
建築はたくさんの人が交わります。そしてたくさんの出来事が生まれます。モノの時代からコトの時代にと言われる今だからこそ、「建築」というモノを介して生まれるヒトとコトの可能性を見つけたい。私たちはそう考えています。
私たちは、実在する都市をフィールドに調査・分析し、それを建築の意匠へ活かす設計手法の研究を行っています。 展覧会への応募のほか、研究室に依頼された建築物の設計や、建築設計事務所のコンペのメンバーに加わるなど、実際のプロジェクトに携わる機会の多いことが特徴です。
環境領域では、建築空間における人の快適性や省エネルギーの観点から室内外環境制御についての教育・研究を行っています。具体的な分野としては、(1)日照・照明・採光に関わる光環境分野、(2)温度やエネルギーに関わる熱環境分野、(3)騒音や遮音、音響特性に関わる音環境分野、(4)空気質や空気流動に関わる空気環境分野、(5)給排水衛生消火システムや空調・換気を取り扱う建築設備分野に分類され、建築物理の定量的評価と人間の心理・生理的評価の観点から建築を取り扱います。
構造領域では、建築物の様々な構造的な振る舞いを制御するために必要な知識、技術に関する教育・研究を行っています。具体的な教育内容は、(1)建築物の構造解析技術の習得と構造計画の立案能力の開発(構造力学、構造計画)、(2)建築物の構造設計に関する基礎知識の習得と理論的背景の理解(基準荷重、荷重見積り)、(3)建築物の構造材料と施工品質管理に関する基礎知識の習得または、建築物の各種構造と建築構造材料特性に関する基礎知識の習得(建築材料、施工品質)です。
建築物は主に地震や風による力に耐える必要があります。地震による力は建築物の硬さや重さという建築物の中身によって異なるのに対し、風による力は建築物の形、いわば外見に影響をうけます。一方建築物が破壊するのは(地震・風による力)>(建築物の耐力)となった場合であり、耐力の検討も必要です。当研究室ではこうした建築物をめぐる風による力、そして風により破損する建築物やその部材耐力を研究しています。
立体骨組構造・空間構造の力学性状に関する研究を主対象としています。これらの構造は軽量高剛性で材料効率が高い特性を有しており、これらの基礎的な力学性状を研究するとともに、超弾性合金など新材料の適用や独創的な制震技術を駆使し、優れた建築空間を実現するための基盤となる技術の開発に励んでいます。
建築情報学研究室では、幾何学、グラフ理論などの数理に基づいた建築・都市の設計手法、空間評価手法を探求しています。 計算機を使うことで可能になるデザインについて研究を行っています。
人がその場所にいて「心地いい」と感じるのは、建築物の美しさや空間の快適性だけに由来するわけではありません。例えば、室内のインテリアや窓から見える景色であったり、建築物を含む都市環境であったり、さまざまなものが影響しています。そして、どれだけ技術が進歩しても、その“心地よさの感じ方”というものは、昔から変わらなかったりします。つまり古い建築物や、さまざまな地域の環境に着目することで、「どういうものを造ればいいのか」という目的に関するヒントが見えてくるわけです。その観点から、過去やさまざまな地域について考察し、得られたものを未来の建築につなげようというのが建築史の考え方です。有名な建築物だけが対象になるわけではありません。例えば、ある学生は町の銭湯を取り上げ、「コンビ二型銭湯」というジャンルを自ら考案し、現代の地域コミュニティの場として着目しました。このように評価基準を変え、既存のものに新しい価値を見出せるのも建築史の面白いところです。
本学がある大阪市は、生きた歴史がつまっている街です。例えば、江戸時代から船場の商人の守り神だった北御堂は今も公共の場として賑わっていますし、北浜・中之島界隈には現在も使われている明治から昭和初期に建てられたレトロな建築物があり、もちろん市内には最新の技術が用いられたビルなどもたくさん存在します。今に息づく伝統や歴史が生活圏に多数存在し、それが現代の都市と融合している全国的にも珍しい地域であり、フィールドワークでそれらを目にし、体感することが、これからの建築を考えていく上での大きなヒントになるでしょう。フィールドと文献を行き来しながら、新たな価値を発見し、位置づけていくのが建築史の醍醐味です。身近なところに“大阪の街”という生きた教室があることが本研究室の有利なところだと思います。
建築士建築学科を卒業した者は、一級建築士および二級・木造建築士を受験することができます。(主管官庁、国土交通省)
高等学校教諭1種免許状(工業)
安全管理者(労働安全衛生法)(学科共通)工学部を卒業し、2年以上産業安全の実務経験のある者は 安全管理者に就任できます。(主務官庁、厚生労働省)
卒業生29名(大学院進学13名 就職15名 その他1名)
修了生56名(進学1名 就職53名 その他2名)
東京都庁、大阪市役所、独立行政法人都市再生機構、関西電力、阪神高速道路、関西エアポート、鹿島建設、大成建設、竹中工務店、NTT都市開発、東畑建築事務所、昭和設計、日本工営、建設技術研究所、高砂熱学工業 ほか
建築学科は幅広い分野に対応しており、以下のいずれかの素養や能力を有する多様な人材を求めています。
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