研究内容
地震防災に関する研究
世界中で大規模な地震が続発し、土木、建築構造物のみでなくプラントの機械・構造物にも大きな被害が生じている。それらの防災をめざした研究を行う。
内容
- 確率論による耐震設計
- 弾塑性ダンパ支持配管の地震応答
- 高粘性流体による円筒構造物のすべり、ロッキングの抑制
- 連結構造物のロッキング挙動の抑制
交通・物流
交通や物流における移動体の運動振動の検討を行う。
内容
- 高速走行体の地震時安全性
- 大型貨物車の横転危険性
流動励起振動の制振に関する研究
産業界の多くのプラントでは、流体を内蔵する、あるいは流体中に設置された機器・構造物が多数存在する。それらは流体により振動特性が大きく変化したり、流れによる自励振動や渦振動を生じ、損傷に至る場合がある。流れの影響を考慮した構造物の振動解析並びに制振に関する研究を行う。
内容
- すきま流れを受ける構造物の振動低減
- 燃焼振動の制振
- 流力弾性振動の利用
ダンピング構造とメカニズムに関する研究
機械・構造物では、必ず何らかのダンピング(減衰)効果が作用し、地震荷重、風荷重や衝撃荷重が加わったときの振動や騒音が抑制されている。振動をダンピングを用いて低減する方法や振動低減メカニズムの検討を行う。
内容
- ワイヤロープ支持構造物の減衰比同定
- 制振ダンパ
- 粒状体を利用した新しい衝突振動制振ダンパ等の開発
振動応用、振動利用に関する研究
従来は、振動や騒音は我々の日常生活の中で不要な現象として、その防止や抑制のための各種研究・開発がなされてきた。しかし、逆にそれらをうまく利用することにより、人間にとって都合の良い機械・構造物の創出について検討する。
また、機器・配管等の各種構造物では、長期間の使用により摩耗、腐食等による支持構造物の緩みや本体の減肉などが進行し、本来の機能を果たせなくなる場合や大きな被害を生じることがある。これらの長期的或いは短期的な劣化・損傷に対し振動を利用し外部から診断する技術の研究などを行う。
内容
- 振動搬送
- 小型ボーリングマシンを利用した地盤調査法
- 燃料電池の内部構造の診断
- 配管の振動モード
人間の動力学と福祉機器に関する研究
現在の老齢化社会では、様々な福祉機器の開発が切実な要求となっている。それらの開発のためには、人間の動的特性を把握しておく必要がある。人間の動力学を検討し、人にやさしい福祉機器の開発を目指す。
内容
- 起立支援システム
- 高齢者者向け立位姿勢保持訓練機器
- 腕・ラケット・ボール連成系振動解析
- 人間の耳の構造と音の伝搬特性の検討
パーソナルモビリティ・ビークルに関する研究
地球環境保全、高齢社会、移動権確保の観点から、個人の新しい移動手段となるパーソナルモビリティ・ビークル(PMV)の開発が期待されている。自転車や倒立振子型車両をはじめとした新しいPMV の開発と、PMV と人との物理的また心理的なインタラクションに関する研究を行う。
内容
- 人間-車両のダイナミクス
- 安定化制御
- 人間との親和性評価
- 運転支援/自動運転
ディベートに関する自然言語処理
よりよいコミュニケーションのための制度設計(メカニズムデザイン)や、議論構築の訓練としてのディベートを取り上げ、深い論述理解のための計算モデリングを行う。
内容
- 学習支援システム
- 話者評価システム
- 自然言語処理/人工知能
- 対話空間構築