教育と研修
教育方針
①学部教育
公衆衛生学、疫学の基本的な知識を持つことを前提に、各種疾病対策、保健・福祉対策の現状と仕組み、疫学研究手法、主要疾病の疫学と予防について、講義や演習を通じて実践的に学んでいただきます。とくに疫学は「集団の観察をもとに、疾病の分布や規定要因を明らかにする学問」であり、公衆衛生学の核をなすに留まらず、臨床研究や基礎研究にも広く応用可能であるため、修業実習などの機会を通じて一層の修得の機会を与えるよう配慮しています。
②卒後教育
臨床の分野で病因の解明や治療成績の評価などを行なう際には、疫学理論や統計解析手法に関する知識が必要となります。そこで、当教室では、統計解析手法の習得を希望する先生(主に本学所属の臨床医)を対象に、適宜、「疫学データ解析講習会」を開催しています。また、講習会の受講者には、希望に応じて、個別に解析支援を行ない、先生方の学会発表・論文発表に関する研究支援をしています。
③研究指導
当教室の大学院博士課程・修士課程では、疫学理論の習得を必須としているため、定期的に開催している教室セミナーや、講演会・講習会への参加を通じて、疫学研究の計画立案・実施・データ解析・結果の解釈の各段階で必要とする事項を学んでいただきます。研究内容については、各自が臨床経験を通じて見出したテーマのみならず、当教室で実施中の研究に参画することも可能です。
また、国内の公衆衛生行政(厚生労働省、都道府県、市)や国際機関(世界保健機関)への進路を希望する場合は、適切な紹介を行います。臨床医としての進路を選択する場合でも、病因の解明や治療成績の評価などにおいて、体得した疫学研究の知識は大いに役立つことを確信しています。