教室だより 2018年
教室だより 2018年
院内感染対策講習会
感染対策講習会が開催されました。今回は東京慈恵会医科大学附属病院 医療安全管理部感染対策室の美島路恵先生に「チームで取り組む感染対策」についてご講演いただきました。我が国だけではなく、世界中で多剤耐性菌が問題となっている状況で、院内感染はゼロになることはないかもしれないが、あってはならないこと!掲げる目標は「TARGET ZERO」です・・・という言葉に感動しました。ZEROを目標に病院全体で取り組んでいるTeamSTEPPSをご紹介いただきましたが、動画も取り入れて大変わかりやすい内容でした。「日頃は気をつけてなかったけど今日から手指消毒頑張ります・・・」と研修医から連絡がありました。早速、美島先生の講演が響いたようです。当院でも「ZERO」を目指して頑張ります。
第4回薬剤師のための大阪Shin感染症治療研究会
当日は小雪がちらつくお天気でしたが、第4回薬剤師のための大阪Shin感染症治療研究会が開催されました。特別講演は愛知医科大学病院感染症科/感染制御部教授の山岸由佳先生より、「中枢神経感染症に関する最近の話題」をご講演いただきました。数日前よりの大雪の影響で「新幹線」の遅延があったにも関わらず、予定通り到着いただき、中枢神経感染症の基本から最近の話題まで取り入れていただきました。まさに「shin感染」症治療研究会にふさわしい内容で感激しました。ありがとうございました。症例検討では国立病院機構大阪医療センター薬剤部の坂倉広大先生より「バンコマイシン投与設計~腎機能評価が困難であった症例」、関西電力薬剤部の眞継賢一先生より「腹腔内感染症」の症例を提示いただき、皆でディスカッションしました。山田康一先生と私はコメンテーターで参加させていただきましたが、今回も薬剤師のレベルの高さを実感した研究会でした。地域薬剤師と共により良い感染症治療ができるような勉強会も続けていきたいと思います。
OSICC感染管理セミナー
第7回ISAO
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平成29年度大阪市立大学卒業式・謝恩会
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Infection Control Seminar 2018
「ILOHA」5シーズン目がスタート
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難治性感染症研究会 2018 in Osaka
難治性感染症研究会 2018 in Osakaが開催されました。特別講演Ⅰでは、本学細菌学の金子幸弘先生がご司会で、聖マリアンナ医科大学感染症学講座教授の國島広之先生に「MRSAとClostridium difficile感染症に関する最近の話題」の講演を賜りました。MRSAとCDIは治療や院内感染対策で最も遭遇する耐性菌ですが、新しい知見が満載のご講演でした。特別講演Ⅱでは、私が司会をつとめ、千葉大学真菌医学研究センター臨床感染症分野教授の亀井克彦先生に「望まれない来客-オリンピックイヤーに向けて海外の真菌症を知ろう-」の講演を賜りました。コクシジオイデス症とヒストプラスマ症を中心にお話をいただきましたが、多くの参加者にとっては未経験の輸入感染症の話題に皆が聞き入っていました。当日は大阪会場の参加者は140名以上、また中継された全国40箇所以上で多くの方が聴講されたと伺いました。お二人の先生、貴重なご講演をありがとうございました。
MOICセミナー
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ASM Microbe 2018
ASM Microbe 2018@アトランタ, USAに参加してきました。大阪市立大学からは山田康一先生、並川浩己先生、山入和志先生と私が参加しました。ASM Microbeは世界中から感染症・化学療法の研究者が参加する国際学会です。自らの発表を行い、また、最新情報に触れる機会を得たことは若い先生方にとっても大変有意義であったと考えます。長崎大学の旧知とも交流して、充実した楽しい数日間でした。きっと更に研究意欲を掻き立てられたこと期待しています。
Resident Infection Seminar in Osaka (RISO)2018
本年度のRISO研究会が開催されました。本会は「理想」の研修医教育を目指した勉強会です。基調講演では、大阪医科大学の浮村 聡先生のご司会で、関西医科大学の宮良高維先生に「感染性疾患の胸部エックス線、胸部CTの読み方(肺炎と肺結核の鑑別もふくめて)」のご講演をいただきました。症例カンファランスでは、私が司会を務め、当科大学院生の山入和志先生にプレゼンをいただきました。症例カンファランスのタイトルは「化学療法開始後に息が苦しい」でしたが、NHKの総合診療医ドクターG風に、感染症専門医ドクターK(Kは感染症、掛屋、和志・・・・の「K」です)が担当しました。研修医の先生は、アンサーパッドを使って肺炎の診断と治療に挑戦してくれました。勉強会の後は、楽しい懇親会を行いましたが、私達にとっても大変有意義な時間でした。
ベーシックセミナー in 関西
日本感染症学会主催のベーシックセミナー in 関西が、奈良パークホテルで開催されました。ベーシックセミナーは、若い研修医の先生や医学生を対象とした感染症の勉強会で、今回が第1回の企画です。初日には奈良医科大学の三笠桂一先生にご挨拶を賜り、感染症専門医の現状をお話しいただきました。講演では、奈良医科大学の笠原 敬先生(微生物を覚えよう)、神戸中央市民病院の土井朝子先生(抗菌薬を覚えよう)、私(肺炎)、大阪急性期・総合医療センターの大場雄一郎先生(敗血症)が講師を務めました。夕食後には感染症のクイズ大会が開催され、参加者はカルトな感染症クイズに挑戦しました。
その後の基調講演は香川県立中央病院の横田恭子先生に「感染症医のワークスタイル」のお話をいただきました。前日の西日本の豪雨の影響で、横田先生は奈良にはおいでになれず、Webでの講演となりましたが、皆が新しい横田先生のワークスタイルを興味深く拝聴しました。横田先生は今後の感染症医を目指す若い先生の新しいモデルとなることでしょう。2日目は山田康一先生(大阪市大)、西久保雅司先生(神戸中央市民病院)、大倉敬之先生(大阪急性期・総合医療センター)に「感染症フェローからの挑戦」と題して、実際の臨床例を提示いただき、感染症診療の実際を学びました。
本勉強会では、真夜中の露天風呂でも研修医の先生と語り合い、大変有意義な時間を共有しました。研修医や学生からも良いレスポンスをいただきましたが、私達の方が若い先生から元気をいただいたようです。今回は、ILOHAの仲間たちや卒業生がたくさん参加してくれて、感謝です。今後も感染症教育もがんばります。
本勉強会では、真夜中の露天風呂でも研修医の先生と語り合い、大変有意義な時間を共有しました。研修医や学生からも良いレスポンスをいただきましたが、私達の方が若い先生から元気をいただいたようです。今回は、ILOHAの仲間たちや卒業生がたくさん参加してくれて、感謝です。今後も感染症教育もがんばります。
Anerobe 2018
米国嫌気性菌感染症学会(Anerobe 2018)に参加してきました。2年に一度開催される学会で、今回の開催地は、なんとラスベガス。学会には朝から夕方までしっかり参加して、新しい知識を得ました。またポスター発表を行いました。開催地は眠らない街ラスベガスということで、+αも楽しい数日間でした。愛知医科大学の三鴨廣繁教授、山岸由佳教授には、大変お世話になりました。ありがとうございました。
第5回薬剤師のための大阪Shin感染症治療研究会
第5回薬剤師のための大阪Shin感染症治療研究会が開催されました。抗菌薬と細菌の「イ・ロ・ハ」として、当院薬剤部の中村安孝先生「ペニシリン系」と当科の山田康一先生「MRSA」に講演をいただきました。また、JR大阪鉄道病院薬剤部の小牟田豊先生には「感染性心内膜炎の1例」を提示いただき、皆で対応を検討しました。特別講演では、東京女子医科大学病院 薬剤部の浜田幸宏先生より「抗MRSA薬から考えるシュミレーションソフトを用いないTDMの考え方」のご講演を賜りました。さすが抗菌薬の専門家!と言いたくなるような専門性が高い内容でした。私にとりましても大変情報満載の講演で感動しました。浜田先生、ありがとうございました。
Infection Summer Seminar 2018 in Osaka
恒例のInfection Summer Seminarが開催されました。本研究会は、感染症の基本と実践を学ぶ、夏の大イベントです。【第1部基本】では、JCHO大阪病院の中村匡宏先生のご司会で、当科の並川浩己先生に「抗菌薬適正使用へのはじめの一歩」、吉井直子先生に「気管支鏡を用いた感染症診断」の講演をいただきました。ASTの基本的な考えと気管支鏡検査による呼吸器感染症診断の有用性をしっかり伝えてくれました。特別講演Iでは、細菌学教室の金子幸弘先生のご司会で、山口大学救急・総合診療医学講座 教授の鶴田良介先生に「敗血症関連脳障害」のご講演を賜りましたが、新知見を私達にご教授いただきました。後半の【第2部実践】では、当科講師の山田康一先生の司会で、大阪大学感染制御部の吉田寿雄先生に「日常診療で見つける免疫不全」、大阪市立総合医療センター感染症内科の白野倫徳先生に「救急外来でのまさかの落とし穴」の講義をいただきました。お二人の講義からは、明日からの診療に役立つ実践のポイントを学びました。特別講演IIでは私が司会を担当し、長崎大学呼吸器内科学(第二内科)教授の迎 寛先生に「肺炎診療において細菌叢解析で分かった新たな知見と治療への応用~新しい肺炎ガイドラインを踏まえて~」のご講演を賜りました。迎先生の細菌叢解析の研究は培養法では検出できない肺炎の原因菌を明らかにし、肺炎診療の常識を変えました。私達は感激しながらお話を伺いました。当日は、地域より多くの皆様にご参加いただき、大変素晴らしい勉強会になりました。皆様ご講演ありがとうございました。
第3回TENoG
第3回グラム染色から始まるチーム医療研究会(TENoG)が開催されました。午前中はグラム染色の実習でした。グラム染色がはじめての参加者もありましたが、グラム染色の基本から応用を学びました。地域の多くの検査技師が指導してくれ、良い実習になりました。ランチョンセミナーは細菌学教授の金子幸弘先生に「楽しく学ぶ耐性菌」の講演をいただきました。バイキンズのキャラクターを使った耐性菌の講義は、きっと日本一分かりやすい細菌学の講義で、まさに「神授業」でした。午後からは症例検討会を行いました。大阪市総合医療センターの笠松 悠先生「グラム陽性双球菌の市中肺炎 来たれり、●●、◯◯」、八尾市立病院の福森達也先生「猫の手」、当教室の山田康一先生「とうとうこの菌がでたの?」、大阪府立急性期総合医療センター総合内科の大場雄一郎先生「”Exposure of a secret Bug”『 隠れたヤツの暴き方』」のテーマで症例提示をいただき、参加者でグループワークを行いました。中には感染症の症例テーマとは考え難いタイトルもありましたが、内容を聞いてそのタイトルに納得!!した参加者も多かったことでしょう。 4月から何度も打ち合わせを繰り返して、当日を迎えることができましたが、おかげで良い勉強会になりました。スタッフとご参加の皆さんに感謝です。ありがとうございました。
国公立大学医学部附属病院感染対策協議会
平成30年度教育作業部会ブロック別研修会(関西地区)
関西の8つの国公立大学が会して感染対策の研修を行うブロック別研修会が大阪市大病院で開催されました。初日は、当院病院長の平田一人先生と副病院長(看護部長)大脇和子様に開会のご挨拶をいただきました。その後、職種別部会を行いましたが、各部会では議論が白熱したようです。特別講演は、兵庫医科大学歯科口腔外科学主任教授の岸本裕充先生に「病院でのインフェクションコントロールに役立つ口腔ケア・オーラルマネジメント」のご講演を賜りました。歯科領域の感染対策のお話を伺う機会がない私たちにとって大変有意義なご講演でした。2日目は「院内及び地域連携における抗菌薬適正使用」について各施設からご報告いただきました。各大学病院の活動は、私達の新たな目標となりました。初日終了後には恒例の懇親会を天王寺公園のイタリアンレストランで開催しましたが、「テーマはチーム力」と題して、利きビール大会、以心伝心連想ゲーム、(バイキンズカードを使った)世界一マニアックなビンゴゲームで盛り上がり、親睦を深めました。楽しい企画を考えてくれた当院感染制御部のメンバーに感謝です。関西地区の感染制御部の皆様、2日間有難うございました。今後もよろしくお願い申し上げます。
第8回ISAO
院内感染対策の勉強会である第8回ISAOが開催されました。本研究会では地域でご活躍のICTメンバーに講演を依頼しています。今回は、住友病院の幸福知己先生に「AST活動における検査技師の役割について」、国立病院機構大阪医療センターの中蔵伊知郎先生に「AST活動における薬剤師の役割について」のご講演をいただきました。お二人のご講演では、抗菌薬適正使用支援チームでのそれぞれの役割について、各施設での活動をご紹介いただきました。当日は院外から多くの施設のスタッフの皆様に参加いただき、感謝申し上げます。研修会終了後には参加者有志で懇親会を開催し、楽しい時間を共有しました。幸福先生、中蔵先生、素晴らしいご講演をありがとうございました。
Infection Symposium in 大阪2018
Infection Symposium in 大阪2018が開催されました。一般講演では、当科大学院生の柴多 渉先生より「肺真菌症の臨床とトピックス」と大阪市立総合医療センターの藤川康則先生より「当院における血液培養の実態と新規遺伝子検査を用いた迅速報告について」のご発表をいただきました。真菌症のトピックスでは、診断や耐性菌の話題、さらには柴多先生が取り組んでいる研究も披露されました。藤川先生のご発表では、大阪市立総合医療センターが取り組む最先端の感染症診断をご教授いただきましたが、当院でも早期に実現できるように環境を整えたく思います。特別講演では、埼玉医科大学 感染症科・感染制御科教授の前崎繁文先生に「深在性真菌症~臨床的側面からの最新の話題~」のご講演を賜りました。前崎先生は長崎大学第2内科ご出身で、私の真菌症研究の師匠のお一人です。ご講演では、教室オリジナルの多くのデータをご教授いただき、大変勉強になると共に、刺激を受けました。素晴らしいご講演をありがとうございました。
14th International Short-Course Training on Infection Diseases and HIV Medicine (タイ チェンマイにおける熱帯医学研修2018)
毎年長崎大学とチェンマイ大学が主催し、タイのチェンマイで開催している熱帯医学研修に参加させていただいた。チェンマイ大学の先生方に英語での授業をしていただき、病棟や関連施設などでの入院・外来見学へといった流れで日本ではほとんど診ることのない熱帯のウイルス・真菌感染症の患者様を実際に診ることができました。基本的な鑑別疾患がまったく異なる状況での診療はとても興味深く、タイの若手医師とのディスカッションも刺激となりました。日本との診療とは違う部分もありますが、輸入感染症をみるときなど今回の経験をいかることができるように、日々の診療に邁進したいと思います。研修中にご迷惑をかけた大阪市立大学の先生方、引率・企画いただいた長崎大学の先生方、お世話いただいたチェンマイ大学の先生方ありがとうございました!
井本和紀
第17回日本病院総合診療医学会学術総会にて会長賞(第2位)を
受賞!!
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平成30年度プログラム責任者養成講習会
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Infection forum in Osaka 2018
Infection forum in Osaka 2018が開催されました。講演では、大阪警察病院の水谷 哲先生が座長をお勤めになり、大阪市立総合医療センター感染症内科の白野倫徳先生に「MRSA感染症診療における困難症例」について実際の症例をご提示いただきながら、MRSA感染症の診断や治療のポイントについてご解説いただきました。また、特別講演では私が座長を担当し、熊本保健科学大学 教授の川口辰哉先生に「地域で取り組む感染制御とAMR対策」についてご講演を賜りました。川口先生にはAMR対策の動向、ASのすすめ、昨年までご所属されていた熊本大学病院の取り組みや熊本の地域感染対策ネットワーク、さらには熊本地震後の感染対策の実践についてお話をいただきました。川口先生の活動は私達、大阪市立大学感染制御部の目標にしたくご講演を拝聴しました。
お二人の先生、ご講演ありがとうございました。
お二人の先生、ご講演ありがとうございました。
第1回AMR対策研究会
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並川浩己先生が、平成30年度日本感染症医薬品協会奨励賞を受賞!
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ILOHA第150回記念講演会
感染症勉強会「ILOHA」の第150回記念講義が開催されました。「ILOHA」とは感染症の「イロハ」を学ぶ場として2014年に発足したしました。毎週月曜日の18時から、医学生・研修医・医師・看護師・薬剤師・MRの方など、感染症を勉強したい方が自由に参加することができる勉強会ですが、今回、めでたく第150回を迎えることができました。これも皆さんのおかげです。今回の記念講義では、大阪大学病院 感染制御部・感染制御学の朝野和典教授に「アートとしての肺炎診療」のご講演いただきました。朝野先生は、「成人肺炎診療ガイドライン2017」の高齢者肺炎に対する考え方を出筆されていらっしゃいます。講演では超高齢社会の我が国における現状と課題を示し、肺炎診療を「アート」として行うことの意義を参加者に問いかけて導いていただきました。参加者全員、朝野先生のお話を大変感動して拝聴しました。朝野先生ありがとうございました。
平成真菌塾 in 2018
平成真菌塾 in 2018が開催されました。本会は学生や研修医と一緒に真菌症を学ぶ勉強会です。今回は、3つの講演をいただきました(「抗菌薬使用により発現した異常陰影」(座長:掛屋、演者:近畿大学 吉田耕一郎先生)、「集中治療中の患者における感染症マネジメント」(座長:掛屋、演者:当科の柴多 渉先生)、「深在性真菌症の治療について」(座長:昭和大学 時松一成先生、演者:神戸大学 桂田直子先生))。その後のミニレクチャーでは「真菌の分類に関して」(演者:本学細菌学教室 金子幸弘先生)の講義がありました。「平成」最後の年ということで、今回が最終回となりましたが、マニアックでも重要な真菌症についてじっくり勉強することができました。また毎回、勉強会終了後には参加者と楽しい時間を共有できましたこと良い思い出です。皆さんありがとうございました。
第14回Infection Control研究会
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医局旅行
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松田常美さんが優秀ポスター賞受賞
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