新着情報

2022年10月26日

  • 研究

行政・大学・医療・アーティスト・地域住民・民間事業者の連携による多世代共助の福祉拠点 大正るつぼん

〇大阪市大正区・築 70 年の長屋再生の第二弾、「福祉+アート+小商い」で地域の寄りどころ作り
 (オルガワークス/プレスリリース20221020日)

空き家・空きビル再生、シェアリングビジネスをおこなうオルガワークス株式会社が大阪市大正区泉尾で自社保有の長屋二棟のうち南側一棟を大正区からの後方支援を受け、地域に根ざした福祉拠点「大正るつぼん」完成を目指し 9 12 日に着工、2023 3 月竣工までに耐震改修見学会や DIY 体験会、福祉シンポジウムなどを実施します。2017 年に同じく耐震改修した北棟の職住一体のシェアアトリエ「大正メイキン」や中庭と併せ、築 70 年の双子長屋を生かした場作りが完成します。

完成後の施設には、就労継続支援B型事業所、訪問福祉事業所(介護、看護)、フードロスをテーマにしたスイーツ店、近隣の高齢者などを対象としたテイクアウトのおばんざい屋などが入居予定です。


制度の枠組みに縛られない多世代が助け合う互助的福祉拠点が暮らしの駆け込み寺に

大阪市大正区の高齢化率は 30% を超え ( 大阪市内平均 25)、公的な福祉サービスだけでは不十分であり、また民間の福祉事業所は単独でのサービス提供を主としているため、複合的な問題を抱えた住民の問題解決が困難な状況です。私たちが企画する「大正るつぼん」は、複数の福祉事業所や小商い店舗が協力し合うことを前提に、深刻化する前の近隣住民の課題や悩みを施設全体で予防的に受け付けられる窓口としての仕組みづくりを目指しています。施設外からは、福祉系の大学教授や研究室、精神科医、地域の民生委員、近隣住民、デザイナーや北棟のシェアアトリエ利用中のアーティストが間接的に運営に参画し、月 12 回の定例会での情報交換を元に福祉的課題の解決に取り組みます。

画像1画像2

右が北棟、左が着工前の南棟下              大正区長(左)と副区長(右)と面談のようす



工事現場の一般公開見学会や DIY 体験会、タイル作り体験などモノづくり体験の場として提供画像3

約半年間の工事期間中(20229月~20233)、耐震改修工事の見学会や福祉のシンポジウムの開催を予定しています。また、大阪在住の陶芸家の協力を得て、施設内に施工するタイルの絵付けワークショップを実施予定、工事途中の内装仕上げの DIY ワークショップも企画しています。

1 階の小商いテナントに入居予定の 50 代の女性は、家族が障がいを持ったことをきっかけに福祉分野に長らく従事し、大正るつぼんの企画に共感をしておばんざいカフェを起業します。自身の自宅で開催してきたマルシェのノウハウを基に大正るつぼんの中庭でも地域密着のマルシェイベントを企画予定、地域住民も運営の手伝いをできる関わりしろも設ける予定で、多くの人々が活躍できる場になることを目指します。

画像4