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2024年7月4日

  • レポート

国際フォーラム「The Dynamics of Urban Landscape」がジョグジャカルタで開催されました

インドネシアのジョグジャカルタで、URecとインドネシア芸術大学、ガジャマダ大学との共同の国際フォーラムの第20回目が開催されました。本年度は「The Dynamics of Urban Landscape」というテーマでガジャマダ大学で開催され、大勢の学術関係の参加者に加えて、ジョグジャカルタ市の都市計画に係る行政の方々の参加も見られました。
Welcoming Speechでは、中川眞教授によってこれまでの20回のテーマを振り返るとともに、都市文化研究におけるジェンダーの問題、公正性と正義をめぐる問題、災害の問題など、いくつかの問題系について触れられました。
Keynote Speechではジョグジャカルタ市特別地域の文化局のDian Lakshimi Pratiwi氏から、ジョグジャカルタの街の都市計画として、近隣の活火山のあるムラピ山からの宇宙軸(cosmological axis)に沿って構成された都市構造と、見えない文化遺産の重要性についての話題提供がありました。
もう一名のKeynote Speechとして、本センターの花村周寛准教授から、ランドスケープを構成する物理的な対象物だけではなく、それを眺める主体の視線と意識のデザインについての理論の紹介がされ、そうした視線や意識が生み出す都市景観が芸術実践を通じていかに変容するのかについての話題提供がありました。
午後からのフォーラムは2会場に分かれて研究発表とパネルディスカッションが行われ、都市の物理的・意味的な変容状況についての報告や、文化遺産の保存と活用をめぐり議論など闊達にディスカッションが行われました。セッションを終えたClosing remarkでは花村周寛准教授によって、都市の物理的変容、活動的変容、意味的変容の3つの観点から各セッションでの話題がまとめられました。

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