昆虫の季節適応談話会
「昆虫の季節適応談話会」は,「昆虫の季節適応について、さまざまな視点から議論が出来る場を持ちたい」という思いから沼田英治氏と渡康彦氏が世話人となり,日本昆虫学会第58回大会(1998年)の小集会としてはじまりました.
その後も開催を続け,2008年からは世話人を田中一裕、後藤慎介に交代しました.今後とも,昆虫の季節適応に関して幅広い議論が出来る場を提供していきます.
第25回(2024/3/30)仙台国際センター
・藤近 敬子1,野澤 昌文1,2,髙橋 文1,2(1都立大・院理,2都立大・生命情報セ) ノハラカオジロショウジョウバエ日本集団の生殖休眠の地理的変異
・清水 悠太(大阪市立大学) マダラスズの母性休眠誘導の内分泌機構
・檜垣 守男(農研機構 植防研) ゴマダラカミキリの生活史の季節と気候への適応
第24回(2023/9/16)佐賀大学
・黒木 祥友1・井村 英輔2・星野 涼1・水野 陽介3・Nouzova Marcela4・松山 茂5・溝口 明6・近藤 周7・谷本 拓8・Noriega Fernando9・丹羽 隆介2(筑波大・院理工情報生命1・筑波大・TARAセ2・筑波大・院生物学学位プログラム3・Acad Sci Czech Republic4・筑波大・生命環境5・愛知学院大・教養6・東京理科大・先進工学7・東北大・院生命科学8・Univ S Bohemia, Dept Parasitol9) キイロショウジョウバエの生殖休眠を制御するアラタ体投射神経の機能解析
・松本 紘輝(鳥大院・連合農学研究科) 年1化を維持する昆虫の分布域北上に伴う生活史形質の変化—モリチャバネゴキブリを例にー
・栗和田 隆(鹿児島大・教育) マダラスズの休眠や交尾行動への都市環境の影響とそれに対する適応進化
第23回(2022/9/3)信州大学(ハイブリッド)
・吉村英翔(農研機構・東北農業研究センター) 温帯アシナガバチのカースト決定に及ぼす日長の影響
・小川浩太(九州大学 比較社会文化研究院) ツマベニチョウの環境依存的な蛹休眠:台風による環境撹乱がもたらす進化的影響
・塩見邦博(信州大学学術研究院繊維学系) カイコの温度依存的休眠誘導
第22回(2021/9/4)法政大学(オンライン)
・谷山克也(東北大学・大学院農学研究科) エンマコオロギのいま、むかし。-温暖化がエンマコオロギに与えた影響-
・寺尾美里(南九州大学・フィールドセンター) マメハンミョウの過変態と環境適応能力
・綱島彩香・津久井岳・本田知大・糸山享(明治大学・農学部) ツヤアオカメムシの越冬における特徴について
第21回(2019/9/15)弘前大学
・大江高穂(宮城県農業・園芸総合研究所) 宮城県におけるクモヘリカメムシの生息域推定と発生消長
・三枝 聖(岩手医科大学教養教育センター生物学科) 法昆虫学者が知りたいクロバエ類の季節適応 ―寒暖境界期の活動および越冬様式
・向井歩(摂南大学・理工学部) キョウソヤドリコバチの母性休眠誘導を制御する光周性機構の分子生物学的解析
第20回(2018/9/9)名城大学
・黒木出・中村圭司(岡山理科大学) 温帯のトビイロケアリにおけるコロニー発達と休眠の関係
・石栗陽一(青森県産業技術センターりんご研究所) りんご果実の化学防御によるモモシンクイガ幼虫の発育遅延と生活しに及ぼす影響
・伊藤桂(高知大学) 常緑樹に寄生するハダニの卵越冬について
第19回(2017/9/3)愛媛大学
・小長谷達郎(京大・院・理) キタキチョウの夏型オスが冬の直前にも出現するのはなぜか?
・高野友二郎・後藤哲雄(茨大・農・応動昆) スミスアケハダニにおける温度依存性の休眠メカニズム
・檜垣守男(農研機構・果樹茶部門・興津) 複数の休眠期を持つ昆虫や長期休眠する昆虫の生活史
第18回(2016/3/27)大阪府立大学
・宮崎洋祐(芦屋大学) 概年リズムを使ったヒメマルカツオブシムシの季節適応
・竹田真木生(神戸大学) サクサン蛹休眠の内分泌制御機構と光周性の構造
第17回(2015/9/21)九州大学
・井出純哉(久留米工大) 体温の変動の影響によって生じる蝶の行動の季節変化
・安達修平(九州大学) セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシの季節消長と夏季消失メカニズム~夏はアブラムシにとって苦労の連続~
・田中幸一(農環研) 外来昆虫ブタクサハムシの移入地における気候適応:急速な適応進化とその要因
第16回(2014/9/15)広島大学
・宇高寛子(京大・院理) ミバエの一種Eurosta solidaginisにおける凍結耐性の分子機構
・武田光能(農研機構野菜茶業研究所) イネキモグリバエの化性分化と夏休眠と冬休眠による季節適応
・石谷正博(八戸市) ジャガイモヒゲナガアブラムシにおける間隔タイマー~その意義を考える~
第15回(2013/9/15)北海道大学
・岸本圭子(東京大学) 熱帯昆虫の個体数変動に季節性はあるのか?
・新谷喜紀(南九州大学) 過変態昆虫マメハンミョウの環境適応
・木村正人(北海道大学) ショウジョウバエの寄生蜂の気候適応
第14回(2012/9/17)玉川大学
・鈴木丈詞(千葉大学・学振PD) ダニの季節適応と休眠:光周性,UV感受性および長期生存
・田中誠二(農生研大わし) 亜熱帯昆虫の休眠の意義と進化
第13回(2011/9/18)信州大学
・石栗陽一(青森県産業技術セ・りんご研) リンゴ園におけるモモシンクイガの生活史
・松木伸浩・三田村敏正(福島農総セ)・田中一裕(宮城学院女大)・渡邊朋也(中央農研) 厳寒期の最高気温で決まるクモヘリカメムシの分布北限
・泉洋平(岡山大・植物研) 休眠誘導の違いがオオタバコガ休眠蛹の低温耐性に及ぼす影響
第12回(2010/9/19)山形大学
・遠藤千尋(新潟大・超域)ケラの翅型二型の地理的変異
・中尾史郎(京都府大院・応用昆虫)温度反応と光周反応からみた植食性アザミウマの越冬と翅型
・後藤三千代(山形大・農):庄内地方における昆虫の休眠と耐寒性
第11回(2009/10/11)三重大学
・宇高寛子(大阪市立大学) チャコウラナメクジの季節適応:生活史と光周性の地理的変異
・山本哲史(京都大院)・A.E.Beljaev(Institute of Biology and Soil Science)・曽田貞滋(京都大院) クロテンフユシャクにおける季節適応による種分化
・河野勝行(野菜茶業研究所) 亜熱帯の植物種子食性カメムシの生活史戦略……主にアカホシカメムシ類を例として
第10回(2008年9月15日)香川大学
・安藤喜一 休眠しないで越冬する虫たちの季節適応
・後藤慎介 ニクバエの光周性機構
・田中一裕・渡康彦 タマネギバエの羽化リズムの季節変化
第9回(2007年9月24日)神戸大学
・城所久良子 卵休眠の覚醒機構~シグナル伝達系とホルモンによる調節~
・巽えり子 2種アブラコバチの休眠特性と越冬
・志賀向子 昆虫光周性機構への神経解剖学的アプローチ
第8回(2006年9月17日)鹿児島大学
・岩井幸夫 カイコ時計遺伝子の構造と転写リズム
・上地奈美 季節的に異なる寄主植物を利用するハリオタマバエ属タマバエ類
・片桐千仭 春をむかえるための昆虫の冬対策―脂質の視点から
第7回(2005年9月24日)岡山大学
・中村圭司 種子食性カメムシ類の光周反応と寄主植物
・渡 康彦 タマネギバエの羽化時計―温度周期の重要性
・富岡憲治・坂本智昭・谷口典慎 タンボコオロギ幼虫発育の光周制御機構
第6回(2004年9月25日)北海道大学
・坂神たかね・齋藤裕 ススキスゴモリハダニの休眠性と行動
・菊川茂 ノシメマダラメイガの休眠測時機構に関する研究
・島田公夫 昆虫の光周反応におけるtimeless遺伝子の役割
第5回(2003年10月13日)東京農業大学
・黒田啓行 「季節適応」を計算する~サイカチマメゾウムシの越冬戦略~
・加藤義臣 キチョウの季節型と生殖休眠の内分泌機構
・安藤喜一 高山に生息するハヤチネフキバッタの環境適応
第4回(2001年9月21日) 東北大学
・田中一裕 ワラジムシの冬越しと積雪
・五味正志 アメリカシロヒトリの化性変化と生活史形質の地理的変異
・鈴木幸一 昆虫の前幼虫休眠の様式とメカニズム
第3回(2000年10月3日) 名古屋女子大学
・森田明広 カイコの卵休眠誘導の分子機構
・桧垣守男・安藤喜一 一年卵・多年卵によるヒメギス類の生活史調節
・石原道博 昆虫の季節適応研究における集団内変異の重要性:休眠などの可塑的反応を例にして
第2回(1999年9月25日) 愛媛大学
・後藤慎介 ショウジョウバエの低温順化に関わる遺伝子の同定
・吉尾政信・石井実 ナガサキアゲハの分布拡大と地球温暖化~休眠性は変化したか~
・竹田真木生 概日時計の分子生物学の最近の発展をどう光周時計の研究に繋いでいくか
第1回(1998年10月3日)滋賀県立大学
・新谷喜紀 光周期反応と生活史からみたキボシカミキリ侵入個体群の起源
・木村勇司 ヨトウガの日長変化に対する反応
・沼田英治・西村知良 昆虫における概年リズムの再検討
連絡先(世話人)
田中一裕(宮城学院女子大学) E-mail: tanaka@ (@の後にmgu.ac.jp を加えてください。)
後藤慎介(大阪市立大学) E-mail:shingoto@ (@の後にomu.ac.jp を加えてください)