アトムの会

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第13回「アトムの会」オンラインセミナー

Stuttgart大学のTilman Pfauのグループで活躍されているRobert Löw博士に講演会をお願いしました。トピックはRydberg状態の原子とイオンの相互作用です。お誘い合わせの上、ぜひご来場ください。
日時:2024年8月26日(Mon.)11:00 -
開催地: 対面+オンライン
対面:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部 第5講義室(F212)
講演者: Dr. Robert Löw (University of Stuttgart)

タイトル:AN ION MEETS A RYDBERG ATOM
概要: We report on our recent studies on ion-Rydberg atom interactions performed in the ultra-cold quantum regime, using a high-resolution ion microscope. This apparatus provides temporal and spatial resolved images of charged particles with a resolution down to 200nm. The interaction between an ion and a Rydberg atom leads to a rich structure of pair potentials, which can be used to study molecular states as well collisional dynamics. The ion induces a stark splitting in the Rydberg atom, which leads at small distances to a manifold of avoided crossing. If the potential curves feature a local minimum it is possible to photo-associate molecules. With the help of our ion microscope we can take spatially resolved images of the emerging dimer. When kicking one of the atoms it is even possible to observe molecular vibrations in real space. In a second experiment we focused on the collision dynamics of a Rydberg atom and an ion. Due the complexity of the pair states and the large number of avoided crosses we can observe a sequence of diabatic and adiabatic transition during the collision.

世話人(五十音順):井上(大阪公立大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪公立大)

第6回冷却原子研究会「アトムの会」

今年度の学生優秀発表賞が決定しました!

松原 虎之介さん(東京工業大学)「準周期ポテンシャル中の自由フェルミオン系における観測誘起相転移」

大井 一輝さん(東北大学)「双極子相互作用する冷却原子におけるEfimov状態の普遍的挙動」

おめでとうございます!(写真上:松原さん、写真下:大井さん)

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参加者の皆様の集合写真です。参加者数32名でした。藤井 啓資博士(東京大学:最後列左から8人目)、中川 賢一教授(電気通信大学:最後列左から6人目)に招待講演をして頂きました。

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以下は会議の記録です。

国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため学生や研究者が存分に議論し合う研究会 「アトムの会」を今年度も7月30日(火)-8月1日(木)に開催いたします。 今回は現地のみでの開催となります。

日程:2024年7月30日(火)13時頃 – 8月1日(木)12時頃
会場伊豆山研修センター
定員:40名
参加費:(2泊3日・食事付き):学生 2万円程度、教職員・研究者 4万円程度

招待講演者
中川 賢一(電通大):可搬型原子重力計の開発とその応用
藤井 啓資(東大):周期的駆動を伴う2次元Bose-Einstein凝縮におけるパターン生成

プログラム第6回アトムの会プログラム20240724 (430.9KB)

参加を希望される方は以下のページより参加登録をお願い致します。
現地参加の登録:終了しました
https://forms.gle/G4aMuUsyuNrzj1GB9

「アトムの会」は単に最近の自分の成果を発表する場ではなく、最新のトピックや将来性のある研究についての紹介や提案、実験と理論の深い交流、最新技術の情報交換や技術的問題点の解決へ向けた議論等を自由に行い、若手育成やコミュニティーの活性化、日本発のアイデアの萌芽の場となる事を目的としています。

この研究会においては、特に学生の発表も重要視しています。必ずしも成果が出ているものでなくても現在取り組んでいる問題やこれから取り組もうとしているプランなどについて 話題を提供していただければと考えております。シニアの皆様におきましては、研究室の学生の皆様にも研究会の情報を展開し参加・発表を促していただけますと幸いです。

また、今回も学生優秀発表賞の実施を予定しています。
*実施する場合、口頭・ポスター発表ともに審査の対象とします。
*学生の発表件数が一定数に届かない場合は実施を見送る場合もあります。

皆様のご参加をお待ちしております。

世話人一同(五十音順)
井上(大阪公立大)、遠藤(電通大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(阪大)、福原(理研)、藤本(東工大)、堀越(大阪公立大)

協賛:NanoQT, TOPTICA
nanoQTlogo
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会議の様子

初日 2024atom_1st_day 2024atom_1st_day_poster 2024atom_1st_day_after_dinner 二日目 2024atom_2nd_day 2024atom_2nd_day_poster 三日目 2024atom_3rd_day

以下は過去の「アトムの会」の記録です。

第12回「アトムの会」オンラインセミナー

2001年にノーベル物理学賞を受賞され、その後も常に冷却原子の分野の中心で活躍されているMITのWolfgang Katterle教授が約20年ぶりに来日されるということで、大阪公立大学 物理学専攻、NITEPと共催で講演会をお願いしました。ぜひお楽しみください。
日時:2023年10月6日(Fri.)15:00 -
開催地: 対面+オンライン
対面:大阪公立大学 杉本キャンパス 学術情報センター10階 研究者交流室(地図の11番の建物の10階です)
講演者: Prof. Wolfgang Ketterle (MIT)
Photo WK_large タイトル:Ultracold atoms: From superfluid gases to spin transport and quantum simulators
概要: The realization of Bose-Einstein condensation in dilute atomic gases has created a unique experimental platform to study materials in a new regime. The low density (a million times lower than air) of the gas allows control over the atoms and their interactions using the tools and precision of atomic physics. For atoms in a deep optical lattice, the motional degree is frozen out and control of the spin degree of freedom has emerged as a new frontier. I will report on recent results on spin transport which highlights the crucial role of the anisotropy in the paradigmatic Heisenberg Hamiltonian. Highly magnetic lanthanide atoms offer the possibility to study many-body physics with strong magnetic interactions. Using a new optical superresolution technique, we could localize dysprosium atoms with a separation much smaller than the diffraction limit of light, down to 50 nm, boosting magnetic dipole interaction by a factor of 1,000. These studies illustrate a new approach to condensed-matter physics where many-body phenomena are realized in dilute atomic gases.
タイトル(邦訳): 極低温原子:超流動からスピン輸送、量子シミュレーターまで
概要(邦訳): 希薄な原子ガス中でのボーズ-アインシュタイン凝縮の実現により、新しい領域で物質を研究するためのユニークな実験プラットフォームが誕生した。(空気の100万分の1の密度の)希薄原子気体では、原子物理学のツールと精度を用いて原子とその相互作用を制御することができる。深い光格子ポテンシャルに閉じ込めた原子においては運動の自由度が凍結され、原子のスピン自由度が新たなフロンティアとして浮上する。 本講演では、ハイゼンベルグ・ハミルトニアンにおける異方性の重要な役割を明らかにする、スピン輸送に関する最近の結果について報告する。強磁性ランタノイド原子は、強い磁気相互作用を伴う多体物理を研究する可能性を提供する。新しい光学的超解像技術を用いると、ジスプロシウム原子を光の回折限界よりもはるかに小さい50nmの距離で局在化させることができ、磁気双極子相互作用を1,000倍まで高めることができた。これらの研究は、希薄な原子気体中で多体現象を実現するという、凝縮系物理学の新しいアプローチを示している。
世話人(五十音順):井上(大阪公立大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪公立大)

第11回「アトムの会」オンラインセミナー

近年、光ピンセットにより配列した原子を用いた量子計算が注目を集めています。今回HarvardのSemenghini先生が来日されるのを機に、講演会をお願いしました。Semenghini先生はLukin研究室で中心となって活躍されていた先生で、現在Harvardの工学部でアルカリ原子とアルカリ土類原子を組み合わせた光ピンセットの実験を立ち上げておられます。ぜひお楽しみください。
日時:2023年9月25日 (月), 15:00 - 16:00
開催地: 対面+オンライン
対面:大阪公立大学 杉本キャンパス 理学部会議室(E108, 地図の12番の建物の1階です)
オンライン:Zoom:ID: 918 5883 9702 (Pass: 256604)
講演者: Prof. Giulia Semeghini (Harvard)
Semeghini_200x300_0 タイトル:Programmable atom arrays: a new frontier in quantum science and engineering
「プログラマブル原子アレイ:量子科学と量子工学の新たなフロンティア」
概要: A broad effort is currently underway to develop quantum machines that can outperform their classical counterparts and take advantage of the powerful properties of quantum mechanics to reach unprecedented frontiers in computation, communication, sensing and metrology. Arrays of single neutral atoms trapped in optical tweezers have recently entered the scene as a potential practical realization of this ambitious goal. In this talk, I will introduce recent results where this platform has been used to realize an elusive state of matter, the so-called quantum spin liquid, and to develop a new architecture for quantum information processing with non-local and reconfigurable connectivity between the qubits. Combining these results with novel technical tools on atom array platforms could open a broad range of possibilities for the exploration of entangled matter, with powerful applications in quantum simulation and information.
現在、古典的なマシンを凌駕する量子マシンを開発し、量子力学の強力な特性を利用して、計算、通信、センシング、計測の分野で前例のないフロンティアに到達しようとする取り組みが進行中である。最近登場した光ピンセットに捕捉された単一中性原子のアレイは、この野心的な目標を実用的に実現する可能性を持っている。本講演では、このプラットフォームを使って実現された量子スピン液体という摩訶不思議な物質状態を紹介する。また、離れた量子ビット間を好きなようにつなげられる量子情報処理の新しいプラットフォームを開発した最近の成果を紹介する。これらの成果と新しい技術を組み合わせることで、量子シミュレーションや量子情報への応用が可能となるとともに、量子もつれを伴う新たな物質探索の幅広い可能性が開かれる。
世話人(五十音順):井上(大阪公立大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪公立大)

第5回冷却原子研究会「アトムの会」

学生優秀発表賞は木名瀬 哲さん(東京大学)に決定しました!おめでとうございます!

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現地参加の皆様の集合写真です。

望月 健博士(最前列左から5番目)、川崎 瑛生博士(最前列左から6番目)に招待講演をして頂きました。

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以下は会議の記録です。

国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため研究者や学生が存分に議論し合う研究会 「アトムの会」を今年度も8月2日(水)-3日(木)に開催いたします。 今回は現地・オンラインのハイブリッド形式での開催になります。

日程:2023年8月2日(水)9:40 - 3日(木)16:40
会場邦和セミナープラザ@名古屋(現地・オンラインのハイブリッド開催)
定員:50名
参加費:2万円程度(現地参加、1泊2日・食事付き) (オンライン参加は無料)
 *オンラインの設備は十分でないかもしれませんので、ぜひ現地でご参加ください

招待講演者
川崎 瑛生 (産総研):精密分光を用いた素粒子物理的探索
望月 健 (東大):光学系を舞台とした周期駆動系特有のトポロジカル現象

プログラム

第5回アトムの会_プログラム (pdf)

「アトムの会」は単に最近の自分の成果を発表する場ではなく、最新のトピックや将来性のある研究についての紹介や提案、実験と理論の深い交流、最新技術の情報交換や技術的問題点の解決へ向けた議論等を自由に行い、若手育成やコミュニティーの活性化、日本発のアイデアの萌芽の場となる事を目的としています。

この研究会においては、特に学生の発表も重要視しています。必ずしも成果が出ているものでなくても、現在取り組んでいる問題や、これから取り組もうとしているプランなどについて話題を提供していただければと考えております。シニアの皆様におきましては、研究室の学生の皆様にも研究会の情報を展開し参加・発表を促していただけますと幸いです。

また、今回から学生優秀発表賞の実施も予定しています。
*実施する場合、口頭・ポスター発表ともに審査の対象とします。
*学生の発表件数が一定数に届かない場合は実施を見送るかもしれません。

皆様のご参加をお待ちしております。

世話人一同(五十音順)
井上(大阪公立大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(阪大)、福原(理研)、藤本(東工大)、堀越(大阪公立大)

会議の様子

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第4回冷却原子研究会「アトムの会」

日時:2022年 9月21日(水)9:00 - 22日(木)12:00
開催地: 関西セミナーハウス(現地・オンラインのハイブリッド開催)
定員(現地参加): 20名程度
参加費(現地参加): 3万円程度(現地参加・宿泊あり、20日夕方-22日午前の2泊3日・食事付き)
無料(現地参加・宿泊無し、オンライン参加)
*1泊の場合は半額程度になる予定です
*現地参加(宿泊あり)のキャンセルはやむを得ない事情があれば2日前まで受け付けます
招待講演:森 貴司(理研) 開放量子多体系の物理の基礎
高須 洋介(京大) 冷却原子を用いた非平衡・非エルミート系の量子シミュレーション
プログラム:pdf
概要: 国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため研究者や学生が存分に議論し合う研究会「アトムの会」を今年度も9月21日(水)-22日(木)に開催いたします。 今回は現地・オンラインのハイブリッド形式での開催になります。
参加を希望される方は以下のページより参加登録をお願い致します。
*現地参加の登録期限:7月15日(金)
「アトムの会」は単に最近の自分の成果を発表する場ではなく、最新のトピックや将来性のある研究についての紹介や提案、実験と理論の深い交流、最新技術の情報交換や技術的問題点の解決へ向けた議論、等を自由に行い、若手育成やコミュニティーの活性化、日本発のアイデアの萌芽の場となる事を目的としています。
この研究会においては、特に学生の発表も重要視しています。必ずしも成果が出ているものでなくても現在取り組んでいる問題やこれから取り組もうとしているプランなどについて話題を提供していただければと考えております。シニアの皆様におきましては、研究室の学生の皆様にも研究会の情報を展開し参加・発表を促していただけますと幸いです。
皆様のご参加をお待ちしております。
世話人(五十音順):井上(大阪公立大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪公立大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(東工大)、堀越(大阪公立大)

第3回冷却原子研究会「アトムの会」

日時:2021年8月10日(火)、11日(水)
開催地: オンライン開催(日本語)
プログラム: pdf
概要 :国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため、研究者や学生が集い存分に議論し合う研究会「アトムの会」を2021年度もオンライン形式で開催しました。今回は招待講演者として
・ニューラルネットワークによる量子多体物性の理論について東大の吉岡信行さん
・冷却 Rydberg 原子の実験について青学大の前田はるかさん
にご参加いただき、それぞれの分野を基礎から紹介していただきました。
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、 岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)

第10回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2021年6月21日 (月), 15:00 - 16:00 (45 min. Talk + question discussion)
開催地: オンライン開催
講演者: 高橋 優樹(OIST)
タイトル:Strong coupling of a single ion to an optical cavity: Towards quantum photonic interconnects between ion traps
概要:Cavity quantum electrodynamics (QED) studies the fundamental interaction between single atoms and single photons. Ion trapping is particularly suited for deterministically coupling single atomic particles to the minuscule waves of an optical field due to its strong localization and precise positioning of ions. However the combination of ion traps and cavity QED has its own technological challenges. The close proximity of dielectric mirrors could have strong adverse effects on the stability of the ion trap. Effective shielding, miniaturization, and tight integration of optical mirrors in the ion trap is a key to avoid such adverse effects. We have been working on this subject and our steady progress over the years had recently made it possible to reach the strong coupling regime between a single ion and a single photon in a cavity. In the talk we report on the experiment that achieved strong coupling as well as cavity cooling of a single ion. We further discuss our ongoing efforts to extend the device to linear Paul traps that would lead to the realization of quantum photonic interconnects between ion traps.
参加人数: 51人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)

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第9回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2021年5月10日(月)
開催地: オンライン開催
講演者: 花井 亮(Asia Pacific Center for Theoretical Physics (APCTP) /Pohang University of Science and Technology (POSTECH))
タイトル:Non-reciprocal phase transitions
概要:Phase transitions are ubiquitous in nature. For equilibrium cases, the celebrated Landau theory has provided great success in describing these phenomena on general grounds. Even for nonequilibrium transitions such as optical bistability, flocking transition, and directed percolation, one can often define a Landau’s free energy in a phenomenological way to successfully describe the transition at a meanfield level. In such cases, the nonequilibrium effect is present only through the noise-activated spatial-temporal fluctuations that break the fluctuation-dissipation theorem. Here, by generalizing the Ginzburg-Landau theory to be applicable to driven systems, we introduce a novel class of nonequilibrium phase transitions [1-2] and critical phenomena [3] that does not fall into this class. Remarkably, the discovered phase transition is controlled by spectral singularity called the exceptional points that can only occur by breaking the detailed balance and therefore has no equilibrium counterparts. The emergent collective phenomena range from active time (quasi)crystals to exceptional point enforced pattern formation, hysteresis, to anomalous critical phenomena that exhibit anomalously large phase fluctuations (that diverge at d≤4) and enhanced many-body effects (that is relevant at d<8) [3]. The inherent ingredient to these is the non-reciprocal coupling between the collective modes that arise due to the drive and dissipation. We demonstrate the emergence of these phenomena in a broad class of many-body interacting nonequilibrium systems both in quantum and classical matter. Examples include driven quantum systems such as exciton-polariton condensates and BECs in a double-well potential and (classical) active matter where the different groups of agents are non-reciprocally interacting. Notably, our theory [2] provided the first explanation for the discontinuous transitions observed in many polariton experiments [4] and some viscous fingering experiments [5]. Our works lay the foundation of the general theory of critical phenomena in systems whose dynamics are not governed by an optimization principle. [1] M. Fruchart*, R. Hanai*, P. B. Littlewood, and V. Vitelli, Nature 592, 363 (2021). [2] R. Hanai, A. Edelman, Y. Ohashi, and P. B. Littlewood, Phys. Rev. Lett. 122, 185301 (2019). [3] R. Hanai and P. B. Littlewood, Phys. Rev. Res. 2, 033018 (2020). [4] See e.g., J. Tempel, et al., Phys. Rev. B 85, 075318 (2012). [5] L. Pan, and J. R. de Bruyn, Phys. Rev. E 49, 483 (1994).
参加人数: 56人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第8回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年10月9日(金)9:30~ (2度目のご講演で前回とは別の話題のものとなります)
開催地: オンライン開催
講演者: 川崎 瑛生(スタンフォード大学)
参加人数: 57人
タイトル:Isotope Shift Measurements in Yb+ to Search for New Boson
概要: Isotope shifts in an atomic transition are the slight difference in the transition frequency of a certain transition between different isotopes in the same element. They reflect effects of nuclei on electronic transitions and have been traditionally used for precise determination of nuclear charge radii. Recently, it is theoretically proposed to utilize isotope shifts to search for a new boson that couples to an electron and a neutron, where nonlinearity in the King plot is regarded as the signal.

To investigate the existence of such a boson, we performed precise measurements of isotope shifts of narrow transitions in the Yb+ ion for five bosonic isotopes. We measured the isotope shifts for the 2S1/2→2D3/2 transition and the 2S1/2→2D5/2 transition. The King plot showed a 3x10^-7 deviation from linearity, corresponding to 3σ uncertainty level. Detailed analysis of the nonlinearity showed that the quadratic field shift is favored as the source of the nonlinearity compared to the new boson.

In this talk, I start from the theoretical background of the isotope shift measurements for the search for a new boson and describe the apparatus, measurements, and analysis we performed, together with some prospects in the future.

世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第2回冷却原子研究会「アトムの会」

日時:2020年9月28日(月)-29日(火)
開催地: オンライン開催(日本語)
講演者: 富田隆文(分子研、招待公演)、濱崎立資(理研、招待公演)他
プログラム: pdf
概要:国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため、研究者や学生が集い存分に議論し合う研究会「アトムの会」を2020年度もオンライン形式で開催しました。今回は招待講演者として
・リュードベリ原子を用いた実験について分子研の富田隆文さん
・孤立系の熱化に関する理論について理研の濱崎立資さん
にご参加いただき、それぞれの分野を基礎から紹介していただきました。
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第7回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年9月17日(水)
開催地: オンライン開催
講演者: 川崎 瑛生(スタンフォード大学)
タイトル:Spin Squeezed 171Yb Atomic Clock beyond Standard Quantum Limit
概要:State-of-the-art atomic clocks have extremely high relative stability of 1×10^(-18). One of the main factors that limit their stability is the standard quantum limit due to the quantum projection noise arising at the moment of state measurements. The standard quantum limit can be overcome by generating a squeezed spin state between the ground state and the excited state for the clock transition.

To demonstrate the improvement in the stability of the atomic clock with a squeezed spin state, we constructed a cavity quantum electrodynamics system with geometrically asymmetric structure, where 171Yb atoms have strong coupling with photons, capable of performing spin squeezing in spin 1/2 system of its ground state. With this apparatus, nearly-unitary spin squeezing with a metrological gain of 6.5 dB at the ground state is achieved. The squeezed spin state is subsequently transferred to the 3P0 excited state of the clock transition, maintaining its metrological gain at the ground state. This is the first realization of the squeezed spin state between the ground state and an electronic excited state. This squeezed spin state with 4.4 dB metrological gain showed a factor of 2.8 improvement in the stability of the atomic clock compared to the standard quantum limit without spin squeezing.

In this talk, starting from introduction to atomic clocks, I will discuss this cavity quantum electrodynamics system and results on spin squeezing and enhancement in the stability of the atomic clock. If time allows, I will also mention precision spectroscopy of ytterbium ion for a search for new bosons, which is another project I am engaged in.
参加人数: 63人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第6回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年8月26日(水)
開催地: オンライン開催
講演者: 杉浦 祥(ハーバード大学)
タイトル:Floquet-intrinsic many-body scar states in a Rydberg system
概要:Thermalization, which is the relaxation to a thermal equilibrium state, is a common phenomenon we encounter in our daily lives. In isolated quantum systems, it was believed that the thermalization still happen as far as the system is chaotic. However, it was recently found in the Rydberg atom system that there’re special initial states which will never relax to the thermal equilibrium, while other initial states exhibit the thermalization. Such non-thermal states are called many-body scar states.

When the system is periodically modulated over time, this is called a Floquet system. Since the time-modulation excites the quantum state of the system, it was also believed that the quantum state will eventually heat up to infinite temperature in a chaotic system. In this talk, we will show that this expectation is wrong; In some chaotic Floquet systems, we have special quantum states which won’t heat up [1]. We use the PXP type interactions without disorder. We rigorously prove the existence of the many-body scar states. Experimental implementation is also proposed.

[1] Sho Sugiura, Tomotaka Kuwahara, and Keiji Saito, arXiv 1911.06092 (2019)
参加人数: 57人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第5回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年8月6日(木)
開催地: オンライン開催
講演者: 土師 慎祐(ウルム大学)
タイトル:Rovibrational spectroscopy of molecular products in an ultracold atomic ensemble
概要:State-resolved detection of reaction products is a prerequisite building block for studying ultracold chemistry with atomic gases. In this talk, I will discuss rovibronic spectroscopy of diatomic molecules produced by three-body recombination, as a prototype chemical reaction, in an ultracold atomic ensemble. The molecules are ionized by resonantly-enhanced multiphoton ionization (REMPI) and captured within an ion trap, which results in boosting the sensitivity for detecting the molecular products. Such a combined detection method with REMPI and the ion trap technology enabled us to probe over 30 channels of reaction paths, corresponding binding energy of up to 100 GHz. I will also discuss the energy scaling of the population distribution of the product states.
参加人数: 34人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第4回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年7月28日(火)
開催地: オンライン開催
講演者: 田村 光(ミシガン大学)
タイトル:Quantum science with neutral atom arrays
概要:Recently single atoms confined in an array of optical microtraps have emerged as a versatile platform for quantum science experiments such as quantum computing and quantum simulation. In this presentation I will talk about my past, current, and future research. I will first give a brief review of individually controlled Rydberg atoms, and introduce excitation dynamics of Rydberg atoms in various array configurations observed at UEC [1]. I will then talk about collective emission from an atom array realized at UM [2]. Particularly, we observe phase-matched enhanced emission that scales as the square of the number of atoms within an array. For two atomic arrays the emission rate is fully controlled by the array-array separation. The ability to obtain high-quality phase-matched emission from atom arrays represents an essential step toward the realization of free-space quantum links between separated arrays. In the end I will give a brief introduction of my next research. [1] H. Tamura et al., PRA, 101, 043421 (2020). [2] H. Tamura et al., “Phase-matching in lower dimensions,” (under review).
参加人数: 51人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第3回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年7月2日(木)
開催地: オンライン開催
講演者: 島崎 敏彦(University of California Santa Barbara)
タイトル:Exploration of New Phenomena in Driven Quantum Gases
概要:Ultracold atoms in modulated optical potentials provide new opportunities to study quantum gases away from equilibrium. In this talk, I will report several experiments performed in this direction in the Weld group at UC Santa Barbara. In particular, I will talk about Floquet prethemalization in a driven optical lattice, study of quasicrystals with a bichromatic optical lattice, and quantum simulation of ultrafast phenomena.
参加人数: 58人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)
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第2回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年6月16日(火)
開催地: オンライン開催
講演者: 小西 秀樹(EPFL)
タイトル:強相関フェルミ気体の共振器QED
概要:光と物質のコヒーレントな相互作用は、系の量子状態制御、およびその量子デバイスへの応用に必要不可欠である。原子が共振器中の電場と強く相互作用する共振器QEDでは、ボース・アインシュタイン凝縮や光格子中の量子気体と光の強結合が実現されてきた。しかしこれまで、フェルミ縮退気体や原子間相互作用可変な原子集団への共振器QEDは実現されていなかった。我々は光共振器中で生成した量子縮退ユニタリフェルミ気体と光の強結合を実現した。発表では実験装置の概要、および共振器透過スペクトルが示す光と原子の強結合の顕著な特徴を説明する。さらに、スペクトル上に現れる原子間相互作用の効果について議論する。
参加人数: 68人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)

第1回「アトムの会」オンラインセミナー

日時:2020年6月5日(金)
開催地: オンライン開催
講演者: 中島秀太(京都大学白眉センター、特定准教授)
タイトル:光格子中の冷却原子系に対する量子状態制御
概要:光格子中の冷却原子系は、その高い制御性から、従来の物性系では実現が難しかった新奇な量子現象を開拓する舞台として注目されている。 このトークの前半では、我々が最近研究している「(準周期的な)乱れ」により誘起されるThouless量子ポンプの実験について紹介する。Thouless量子ポンプは空間1次元+時間1次元の(1+1)次元における量子Hall効果に対応するトポロジカル量子現象で、近年、冷却原子系で実現された(S. Nakajima et al., Nat. Phys.(2016))。トポロジカル量子現象は一般に「乱れ」のような摂動に対しても堅牢である(例:量子Hall抵抗 etc.)ことが知られるが、その一方で、近年「乱れ」が存在することで初めて出現する新しいタイプのトポロジカル量子現象(例:トポロジカルAnderson絶縁体 etc.)が研究するようになってきた。我々は、光格子中の冷却原子系を用いてThouless量子ポンプに対する(準周期的な)乱れの影響を調べ、さらにその結果を応用することで、「乱れ」が存在することで初めて出現するThouless量子ポンプ系を構築した。 またトークの後半では、時間が許せば、私が現在二つのプロジェクトに基づき立ち上げ中である、新しい冷却Li原子実験系の装置とその目標について簡単にご紹介したい。
趣旨:2020年度の「アトムの会」はオンライン開催が決定していますが、本会とは別に単発のオンラインセミナーを複数回開催することに決定しました。初回はオンライン開催のテストも兼ねて開催し、無事盛況のうちに終わることができました。

参加人数:38人
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、遠藤(東北大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、中島(京大)、福原(理研)、藤本(名大)、堀越(大阪市大)

第1回冷却原子研究会「アトムの会」

日時:2019年9月18日(水)、19日(木)、20日(金)
開催地: 熱海
プログラム: pdf
趣旨:国内の冷却原子研究をさらに飛躍させるため、 研究者や学生が集い存分に議論し合う研究会「アトムの会」を開催致します。 「アトムの会」は単に最近の自分の成果を発表する場ではなく、 最新のトピックや将来性のある研究についての紹介や提案、 実験と理論の深い交流、 最新技術の情報交換や技術的問題点の解決へ向けた議論、 等を自由に行い、若手育成やコミュニティーの活性化、 日本初のアイデアの萌芽の場となる事を目的としています。 今回は招待講演者として、 多原子分子イオン分光を専門としている東邦大学の古川武先生と、 トポロジー・トポロジカル超流体を専門としている大阪大学の水島健先生に、 それぞれの分野の基礎から紹介していただく予定です。 また学生さん向けの新企画として、幹事の1名(井上)が講師を務め、 学生向け講義も開催いたします。
世話人(五十音順):井上(大阪市大)、加藤(大阪市大)、岸本(電通大)、福原(理研)、堀越(大阪市大)
共催:新学術領域研究「量子クラスターで読み解く物質の階層構造」
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第0回「冷却原子討論会」

日時:2018年9月20日(木)、21日(金)
開催地: 軽井沢
趣旨:アルカリ原子のボース凝縮の実現から20年以上経過し、近年の冷却原子の研究はますます広がりを見せるとともに、緻密化しています。欧米において、この流れを支えているのは種々の組織的な努力による積極的な人材交流や情報・ノウハウの共有です。欧米や中国に比して状況の厳しい日本ではありますが、ローカルに協力し、真の議論の場を設けることで、 研究における飛躍、および次世代の育成が可能になると信じ、新しい討論会を立ち上げたいと思います。第0回と銘打った今回は、研究紹介や国際会議参加者による会議報告を通じて 情報共有を図るとともに、分野の発展のため、どのような討論会の形にするのが今後もっとも有効か議論する。
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世話人(五十音順):井上(大阪市大)、岸本(電通大)、福原(理研)、堀越(東大)
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