お知らせ

2024年6月26日

  • 研究

新型コロナウイルス由来のスパイクタンパク質を低出力レーザー光濃縮で迅速かつ高感度に検出

生体光物理研究室の叶田 雅俊大学院生(博士後期課程2年)、飯田 琢也教授らの研究チームは、抗原抗体反応を検出原理とする検査手法であるイムノアッセイに、光濃縮技術を取り入れた「光誘導イムノアッセイ技術」を新たに開発しました。研究チームは、500nmという極小のお椀構造(ボウル状構造)を持つ光濃縮基板(ナノボウル基板)を作製。それを用いることで、抗体をわずか1分でコーティング(固相化)し、レーザーポインターと同程度の微弱レーザー照射により超高効率な光濃縮を行い、タンパク質の迅速・高感度検出を実現しました。適用例として、人工唾液中の擬似ウイルス(新型コロナウイルスのスパイクタンパク質で修飾されたナノ粒子)を約5分で選択的に検出できること、また、2回目のレーザー照射無しの場合に比べて1020倍高感度な計測ができることを実証しました。本研究成果により、煩雑な抗体コーティングのプロセスを短縮し、迅速かつ高感度なタンパク質検出を可能にしました。本成果により、さまざまな感染症、がん、認知症などの早期診断に貢献することが期待されます。

 

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https://www.omu.ac.jp/info/research_news/entry-12063.html