研究内容

  物質の結晶構造には、構成元素の種類と組成によって様々なものがありますが、それらは温度や圧力、磁場などによっても変化します。そして、結晶構造はその物質が持つ種々の性質(物性)と大変深い関わりがあります。原子がどのように配列して物質を構成しているかを調べるのが結晶構造解析です。これは主にX線や電子線などの波の性質を利用して調べます。

 当研究室では、X線結晶構造解析により求めた原子や分子、電子の空間的分布を基に、物質の物理的・化学的性質を解明する研究をしています。主にSPring-8の高輝度放射光を利用してX線結晶構造解析のためのX線回折実験を行っています。私たちは、原子や分子の間の距離や電子分布の偏りなどを詳しく見ながら物性や機能の発現機構を調べ、物質科学の発展に貢献します。