講義紹介
「心の病理学(精神疾患とその治療)」
教授 総田 純次
医学的診断である「病名」とは別に、「病気」の在り方を問うのが「病理学」と呼ばれる学問です。「うつ病」の在り方、「境界例の在り方」などです。伝統的には、心の病気を人間の在り方の病理と見る人間学的精神病理学と、病理的現象を心的メカニズムで説明する精神分析とが両翼に位置していますが、講義担当者の「心の病態=我々の関わり方の病理」という解釈学的な立場から、病理学と精神療法的関りを相即させる形で講義します。
精神病理学的な病態とマネジメント
「認知情報処理」
教授 野津 亮
数量や距離というのが認知的にどのように把握されるのかを様々な観点から学んでいきます。人間の学習・判断と数学・統計的な推論との違いがわかると、認知のバイアスが必ずしも無意味なものではなく、むしろ環境に効率的に適応するために役立つものであることが納得してもらえると思います。ニューラルネットワーク(神経細胞)や深層学習がどのような学習かについても簡単な例を示しながら解説しています。
「環境心理学」
准教授 飛田 国人
身の回りにある環境を構成する社会的・物理的要因と、人の心理・行動との関係について考え、人や社会にとって望ましい環境とはどのようなものなのか、その実現には何が必要なのかを学ぶ講義です。人間の心理や行動と環境との関係を環境心理学の観点から理解し、人と環境のやりとりから生じる問題を改善するための視点を修得することを目的としています。
「心理的アセスメント」
准教授 片畑 真由美
人間の心の構造や動きを理解(アセスメント)するための理論と方法を学ぶ授業です。心理的援助を求める人に関わる際には、客観的な視点を含めた全体的理解が必要です。この授業では、心理臨床現場で用いられることの多い心理検査をとりあげ、実際に行うことで知識を身に付け、その内容を体験に理解することを目的としています。