2020年度 「PERSEUS ワークショップ」を開催しました
今回は、「さかい新事業創造センター(S-Cube)」と共催し、最後のイベントとして、第一部は、システム思考を学びたいという方やシステム思考を活用されたい方を対象として、本プログラムで開発したカードゲーム「ペジテの自転車」ワークショップを開催、第二部では、本学小型宇宙機システム研究センターのOBである 別所昴氏にご講演いただきました。
日 時 | 2021年3月19日 (金) 10:00~16:00 |
参加数 | 第一部;学生14名(B1 3名,B2 8名,B3 3名)、教職員3名、関係企業者11名 第二部;学生18名(B1 3名,B2 9名,B3 5名,B4 1名, M1 1名)、教職員、関係者6名 |
第1部では、開発したシステムデザイン体験ゲーム「ペジテの自転車」を使ったワークショップを開催しました。 『ペジテの自転車』は、当プログラムの教材として開発されたカードゲームです。ゲームを通して「システム思考」の基礎を学べるようになっています。
最初に共同開催者であるS-Cubeの西浦氏によるご挨拶頂いた後、株式会社レヴィの南部陽介氏と鳥取大学の三浦政司准教授より『ペジテの自転車』の説明があり、ワークショップが行われました。
S-Cube所属社会人参加者の方々と学生の混合グループに別れ、ゲームを体験。参加学生たちも、社会人の方との貴重な交流の時間を有意義に過ごしておりました。
<ワークショップの様子>
(株)さかい新事業創造センター(S-Cube) 西浦 伸雄氏 [左]株式会社レヴィ 南部陽介氏 [右]鳥取大学 准教授 三浦政司氏
詳細はこちらでも→株式会社レヴィ ブログ
第2部では、前半、株式会社レヴィの南部陽介氏による宇宙ビジネスの最新情報やSmallsat symposiumの参加報告をして頂き、後半、本学小型宇宙機システム研究センターのOBであり、超小型衛星OPASATの初代プロジェクトマネージャーも務められた別所昴氏に大学発衛星の開発に関する講演をしていただきました。
学生たちも自分の立場と重ね合わせ熱心に聴講しておりました。
<講演の様子>
株式会社レヴィ 南部陽介氏 小型宇宙機システム研究センター OB 別所昴氏
<事後アンケート(一部抜粋)>
メンバー間の系同士の横の繋がり。 |
思いやりの心を持って、チームの仲間で協調しあえる環境を作ること。 |
個人にとっては新しくやることも多いと思うので、タスクができてなかった時、どこがどう分からなかったかなどをしっかり報連相する。 |
話やすい環境作りやメンバーの状況が理解できるようにすること。 |
個々の考えには違いが有って当たり前だということを理解した上で、相手がなぜそのように考えたかのプロセスを推測しようとする。 |
メンバーで衝突が発生するのを回避することはできない。しかしながら、他の人の状態、例えばスケジューリングがうまいか下手か、部活やバイトなどの兼ね合い、生活環境などを知ることにより強い衝突でメンバーがバラバラになってしまうことは避けられるはずである。そのため、雑談など日常会話をチームで行うことにより結束した良いチームになると思う。 |
自分のタスクの内容だけでなく、他人が今何をやっているのかを理解し、助け合えるような環境になれば良いチームになると思います。そのためには、お互いの知識共有、日ごろのコミュニケーションを怠らず、開発を進めていけば良いと考えました。 |
教育体制を整え、チーム全体としての基礎力を上げ、より高い次元で各自の強みが活かせるようにする。特に基礎的な知識や知見に関しては、事前にある程度体系立てて教育する。このようにすることで、基礎的な部分でつまずきモチベーションが低下してしまうことを防ぎ、やる気を喚起することができる。 |
いろいろな問題に躓いたり、授業や研究などに追われて時間がない時でも少しずつでも前進できるようなチーム作り、プロジェクトマネジメントを行う。 |
一緒に活動するメンバーがプロジェクトを通して何を実現したいと考えているかを知る。そのうえで共通のマインドを持って開発をする。 |
目的を明確にさせて全員がしっかり把握していることは重要なことだと思う。下の世代としては、知識がなくても受け身じゃなくて積極的に情報を拾っていく姿勢を持って、学年であまり分断されないチームが理想的だと思う。 |
個々人の役割や立場をはっきりし、組織構造を明確にすること。一方、上下関係などの立場を気にせずに意見を出し合える組織の雰囲気を作ること。また、リーダー等の上の立場にいる人が積極的にメンバーを気に欠けることが必要だと思う。 |
互いに自分の状況を報告、相談できる環境を整えること。例えば、タスクの進捗があまりなかった時、事情があったとしてもそれが理解されていないとたださぼっているように周りは感じてしまう。自分の状況をしっかり報告し、タスクの振り分けや人員リソースの配分を変えるなど相談しあえる環境が重要。 |
完璧を求めない事。もちろん完璧である必要がある所はそうするが、構成しているのが「人」である以上、何かしら足りない所は出てくる。そこを認めた上で、メンバー同士でその問題によりそい、協力しやすい雰囲気を作ると、全員とは言わずとも大多数のモチベーション管理ができると思うし、責任感も育みやすくなる(これは元々持っていて欲しいものではあるが)。 |
良いチームにするためには、メンバーが対等な必要がある。これを実現するために必要なことは、メンバーが各系の内容などを含めた衛星開発の全体像を把握している必要があると思う。OPUSATの開発が始まった当初は引き継ぐことも少なく、自分で調べなければならなかったので、各構成員が全体的な内容を把握しており、その内容に関してチームメイトと対等に会話できていた。しかし、構成員が増えて作業が細分化してしまった現在では、全体像を把握している人が少なく、あるタスクに対して他のメンバーと会話する機会が減ってしまっている。また他人のタスクに対して知識がないため、手伝ったり介入したりしにくくなってしまった。改善するためには、輪講を開いて各系どうしの知識・理解を深めたり、積極的に下級生に声をかけて知識を共有する機会を増やしたりすることが必要だと思う。 |
開発研究以外での会話や交流を通して、その人の技術や知識に対する信頼だけでなく、人柄や仲間としての信頼をお互いにつくっていくことが大切だと思います。 |