TECカリキュラム
TECカリキュラム概要
TEC : Technology-based Entrepreneurship Course 「イノベーション創出型研究者養成」
現在、高等教育に対して求められているのは、専門知識・技能の教授という役割に加えて、地域から世界におよぶ多様な課題に主体的に取り組み、その解決に寄与できる人材の養成という役割です。とりわけ大学院教育に対しては、高度な専門知識・技能の教授に加えて、研究に関する倫理観を養うこと、社会や科学技術の変化の本質を洞察するための教養および社会に積極的に参画する姿勢を培うことが要請されています。
本学の大学院においては、専門性のみにとらわれない学術的な視野と深い教養、社会の課題を的確にとらえる能力、自らの研究の公正性に責任をもつ倫理観、国際的な協働を可能とする能力、自らの研究成果を社会へ還元できる能力、及び自律的にキャリアをデザインする能力を兼ね備え、その上で、主体的に現代社会の課題を解決するための方策を立案し、遂行していくマネジメント力を有する人の育成を目指し、全研究科を対象とする大学院共通教育科目を開設しています。
高度人材育成推進センターでは、イノベーション創出型人材に必要な基礎知識の修得から企業管理者教育へと発展する科目、「イノベーション創出型研究者養成」、「イノベーション創出型研究者養成1~4」を大学院共通教育科目の選択科目として提供しています。
高度人材育成推進センター 大学院共通教育科目
博士前期課程向け
曜日 | コマ | 講期 | 授業科目 | 単位 | 代表教員 | 講義室 |
---|---|---|---|---|---|---|
火 |
5 |
前期 |
2 |
松井 利之 |
中百舌鳥C B3-116 |
講義の概要
産業発展の礎となるイノベーション創出における高度研究人材の必要性、技術経営の基礎事項を高度人材育成センターの企業メンター、企業経営者・研究者・管理職教育者などの講義を通して学ぶ。企業における研究のあり方、技術経営の必要性・重要性を理解するとともに、企業研究者に求められる素養を知り、その能力を伸ばす方法を体得する。また自らのキャリアプランを考え、キャリアデザインを行うに際して重要となる事項を学ぶ。
博士後期課程向け
曜日 | コマ | 講期 | 授業科目 | 単位 | 代表教員 |
---|---|---|---|---|---|
2 |
芦田 淳 |
||||
1 |
松井 利之 |
||||
1 |
松井 利之 |
||||
1 |
芦田 淳 |
||||
1 |
森澤 和子 |
||||
1 |
森澤 和子 |
||||
1 |
芦田 淳 |
||||
1 |
芦田 淳 |
||||
1 |
松井 利之 |
||||
2 |
芦田 淳 |
||||
2 |
松井 利之 |
講義の概要
企業提供および大学所有の知的財産を用いてビジネス企画を行う。企業研究者に必要なMOT的素養等を学習した後、個々の受講生に対して企業幹部経験者がメンターとなって演習とプレゼンテーションを繰り返しながらビジネスプランの策定を進める。最終的には、その企画案を他の学生や、企業幹部を経験したコーディネーター、教員等に向けてプレゼンテーションを行い、ダイアログを実施する。個人演習とグループワークを合わせた形の演習として進められる。
企業研究者に必要となるMOT(Management of Technology:技術マネジメント)の基礎を学ぶ。事業化に向けた研究開発マネジメントや商品開発戦略、知的財産権の基礎等、技術経営の必要性・重要性について講義を通して学ぶ。
高度な科学技術研究成果の事業化や産業化の考え方・プロセスについて、事例に基づき実践的な演習として取り組む。演習を通じて、MOT(技術マネジメント)とそれに関連する幅広い知識を修得するとともに、科学技術研究成果の事業化・産業化に関する汎用的な考え方・能力、および科学研究の進め方や研究計画企画に関する考え方・能力を身につける。
知的財産は事業活動の根幹であり、スタートアップ企業にとっては生命線である。本講義では特許の新規性、進歩性に絞り、必要最低限の知識をもとに特許庁データベースの活用を通じて「強い特許の作り方」を体得する。
ブレーンストーミング、W型モデル、市場調査、Value Proposition、創造性開発技法(KJ法、マトリックス法)、ビジネスモデルキャンパスなどの演習を通じてビジネスアイディア創出のためのアイディエーション、デザイン思考の基礎を学ぶ。
コンジョイント分析、社会的ネットワーク分析、階層的意思決定法(AHP)による意思決定分析、購買行動の意思決定分析、マーケティング情報抽出のためのデータ活用、サービスサイエンスについての動向、マーケティングについての基礎などの演習を通じて、実践的な的なマネジメントとマーケティングの知識を学ぶ。
マネジメントと何か、リーダーシップで成果をあげる、企業分析の基本、損益分岐点の分析、財務指標などの演習を通じて、起業や企業における新規事業開始にあたり必要な基礎知識を習得する。ベンチャービジネスとアントレプレナーシップ演習型講義(イノベーション創出型研究者養成2G)を受講するために必須の項目を知る。
事業構想とイノベーション、ビジネスプラン、競合分析とマーケティング、財務諸表、ベンチャーキャピタルなどについての演習を通じて、起業や企業における新規事業開始にあたり必要な知識を学ぶ。各自の事業化テーマを段階的にブラッシュアップしてビジネスプランを熟成させる。講義全体を通じて、アントレプレナーの持つべき倫理観の醸成を目指す。
産業界を牽引するイノベーション創出型研究リーダーに求められる素養であるリーダーシップのあり方を実践的な演習を通して学び、リーダーシップセンスを涵養する。またプロジェクトを円滑に推進するためのマネージメントスキルを学ぶ。
産業発展のためのイノベーション創出における高度研究人材の必要性を学んだ後、インターンシップ派遣前講座として、企業におけるマナー、コンプライアンス、知財戦略などを学ぶ。その後、企業におけるインターンシップを通して、企業研究を実践する。企業における研究のあり方、技術経営の必要性・重要性を体得するとともに、専門外へのキャリアパスの可能性について考える機会が得られる。インターンシップ先は、高度人材育成推進センターが受講生の希望を汲んでアレンジを行い決定する。