作業は孤独でも、研究は共同の営み。研究が楽しいなら仲間を見つけて発展させて。 法学研究科法学 | 教授金澤真理 研究テーマを教えてください。 刑事法(刑法、刑事政策) 研究の内容を教えてください。 刑法は、犯罪と刑罰に関わる法律です。犯罪に関しては、社会面で報道されるような人の行動がどのような犯罪として法律で裁かれることになるのかを、法律の機能に照らして考察しています。また、刑罰に関しては、日本の刑罰執行の現状を調査し、諸外国と比べて課題はないか、特に刑罰を受けることによって変わる人の生活状況を踏まえ、社会復帰のあり方について研究しています。 今後達成したい研究目標や、現在の研究を社会にどう貢献させていきたいかなど、教えてください。 刑罰の存在を当たり前と思わず、刑罰に頼らない共生社会を構想するための知性を育てることです。 その目標を達成するために、研究時間の確保などの日々行っている工夫や、取り組んでいる活動などを教えてください。 研究時間の確保は難しいです、今の役職(副学長)をやめさせてもらわなければ(笑)。知的好奇心をもつ領域や国境を越えて集まる仲間との議論を重視しています。 時には研究が止まることや、思うような研究成果が出ないときもあるかと思いますが、そのようなときにどうやって乗り越えるかを教えてください。 人文社会科学の世界では、自然科学のように実験をすると決まった結果が出る(と予想される)という形で研究を進めるわけでは必ずしもありません。傍目には止まっているように見えても考えている限り研究は続いており、また、そのような「波」があること自体も考察の対象となります。 研究者としてのキャリアを諦めようと考えたことはありますか。もしあれば、そのとき何を思い、考えて、やはり継続していこうという決断に至ったのかを教えてください。 ほかに得意なことがありませんでした。 研究者へとしての道を歩んでいる若手研究者へメッセージ 研究を楽しいと思えるならば、同じ興味をもつ仲間を見つけて是非発展させてください。対象にたち向かう作業は孤独でも、研究は共同の営みです。