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2025年3月11日

【募集中】RESPECT共同研究助成 成果報告会 合同開催 研究者交流会 ~語ろう・拓こう~のご案内

3月25日(火)に「RESPECT共同研究助成 成果報告会」と「第二回 研究者交流会 ~語ろう・拓こう~」を合同開催にて行います。専門を超えた対話は、異分野の専門知を獲得する絶好の機会です。研究の新たな展開も期待できます。

今回も様々な分野の研究者が集まり、自身の研究について語ります。申込不要・出入り自由 ですので、学生の皆さま、教職員の皆さま、ぜひお気軽にお立ち寄りください!!

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日 時 2025年 3月25日(火) 13:30~17:05
場 所

大阪公立大学 杉本キャンパス 学術情報総合センター 1階 文化交流室

プログラム

[第一部] RESPECT共同研究助成 成果報告会

  13:30~13:35 審査委員長より挨拶

  13:35~14:15 2023年度 採択者による成果報告

          〇工学研究科 中川 智皓 准教授
          〇農学研究科 松尾 薫 准教授
          〇獣医学研究科 松原 三佐子 准教授
          〇生活科学研究科 早見 直美 准教授

[第二部] 研究者交流会

  14:30~15:30 ポスターセッションⅠ <奇数番号の発表者>
         (ポスター前での3分間のプレゼンテーション+参加者との交流)

  15:30~16:30 ポスターセッションⅡ <偶数番号の発表者>
         (ポスター前での3分間のプレゼンテーション+参加者との交流)

  16:30~17:00 ツクルマにて交流会
         ※交流会に参加される方は、茶菓子代として100円いただきます。
          学生は無料です。

  17:00~17:05 URAセンターより挨拶

参加者

  • 大阪公立大学所属の学生、教職員
  • 南近畿女性研究者支援ネットワーク所属機関の方
    ※申込不要・出入り自由です。
共 催

大阪公立大学 女性研究者支援室
大阪公立大学 URAセンター

発表者一覧 (奇数番号:ポスターセッションⅠ、偶数番号:ポスターセッションⅡ) 

番号 氏名・所属

テーマ・発表内容・キーワード

1

植山 雅仁 准教授

大阪公立大学
農学研究科

研究者情報) 

テーマ : 野外の環境計測から知る生態系と都市の温室効果ガス収支

地球環境温暖化をはじめとする環境問題を解決するためには、高品質な長期データの取得が不可欠である。長期間にわたる観測データを矛盾なく理論に統合して解釈するためには、データとモデルの連携が重要である。本発表では、高緯度の森林でのCO2交換量観測および都市域での温室効果ガス排出量の長期観測から得られた知見を紹介する。
キーワード : 長期観測、温室効果気体、データ・モデル融合

2

奥野 裕子 准教授

大阪公立大学
看護学研究科

研究者情報

テーマ : 発達障害の支援について ペアレントトレーニングを通して

今回の交流会では、発達障害のある子どもの親への支援の一つであるペアレント・トレーニングを紹介したい。ペアレント・トレーニングは、親に子どもの症状や治療方針などの必要な知識や情報を提供し、子どもの発達特性の受容や良好な親子関係の形成を試みることを目的とする。本トレーニングは、現在、全国の多くの医療福祉教育等の専門機関で活用されているが、今回の交流会では、今後の研究の洗練にむけて研究者交流の機会を得たい。

キーワード : 発達障害、ペアレント・トレーニング、発達障害支援

3

真嶋 由貴惠 教授

大阪公立大学
情報学研究科

研究者情報) 

テーマ : 歴史から見る看護教育システムの研究

看護師をしていた時、コンピュータがパーソナルになった。ふと、このコンピュータが看護の役に立つのではないかと情報学の道に進み、早35年、最初は「機械で学んだ看護師なんか役に立たない!」と言われていたけど、いまや「ようやく先生の時代が来ましたね!」と言ってくれる人もいる。この年月、結婚、出産、育児、介護、そして自分の病気に向き合い今がある。こんな人生について参考になればお話ししたい。
キーワード : 看護教育、情報システム、道のでき方
4

堀江 真行 教授

大阪公立大学
獣医学研究科

研究者情報) 

テーマ : ウイルスの多様性の解明を目指して

私たちが知っているウイルスは地球全体のウイルスの1%程度に過ぎず、大量の未知のウイルスが存在すると言われています。私はウイルスの多様性のさらなる理解のため、多様な観点からウイルスを中心とした研究を行っています。本発表では、現代・古代のウイルス探索や、見つけたウイルスの解析など、ウイルス多様性の理解につながる種々の研究トピックを紹介します。
キーワード : ウイルス、多様性
5

小口 理一 准教授

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : 植物の順化能力はどのように決まっているのか

動くことのできない植物は、環境の変化に対して、その場で形質を変化させて応答する必要があります。この植物の順化能力がどのように決まっているのかについて、主に光合成の順化能力に注目して研究をしています。附属植物園に所属しているので、植物園の多様な種を用いて順化能力の違いを研究したいと考えています。また、日本各地の11の樹林型を再現し、50年以上も育てられてきた園内の森林を活かした研究も進めたいと考えています。
キーワード : 順化、光合成、種間差
6

安房田 智司 教授

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : フィールド調査と水槽実験から「魚の社会」を科学する

私たちの研究室では、動物の知性を考慮した生態研究を展開し、主に魚類の社会や認知能力の解明に取り組んでいます。野外での発見やアイデアをもとに操作実験で仮説検証する研究、そして、室内実験での発見や検証実験の結果を野外での実際の動物の社会に還元する研究によって、動物の社会を動物目線で解明します。本発表では、これらの一部、特に魚類の協力や罰、自己認知など最新の研究を紹介します。また、連携研究の重要性や苦労話なども紹介します。

キーワード : 認知進化生態学、共生、潜水調査
7

宮原 郁子 准教授

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : 酵素の立体構造と機能

生体内において、酵素は触媒として働き、反応物と生成物を分ける自由エネルギー障壁下げることで反応速度を大きくします。私は、結晶構造解析の結果から作製した酵素―基質複合体モデルに基づき酵素機能を議論してきました。今回の交流会では、私が行っているビタミンB6含有酵素をターゲットとした研究について、結晶解析から分かることや今後の展望を紹介する予定です。
キーワード : 結晶構造解析、ビタミンB6、酵素反応
8

松原 三佐子 准教授

大阪公立大学
獣医学研究科

研究者情報) 

テーマ : 肝疾患における細胞間相互作用の破綻

私たちの研究室では、肝臓の実質細胞である肝細胞と、肝星細胞や肝類洞壁細胞などの「間質」に存在する非実質細胞との細胞間相互作用に注目し、研究を行っています。これは、疾患の背景にある線維化や炎症が主に間質で起こり、この間質応答の特異性が臓器疾患の発症および進行を決定するという考えに基づいています。本発表では、これまで行ってきた研究成果を紹介するとともに、現在取り組んでいる研究についてもお話しします。

キーワード : 肝臓、肝星細胞、細胞間相互作用

9

吉原 静恵 助教

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : サンゴ共生藻の遺伝子発現の研究を通じてサンゴ礁保全を目指したい

サンゴは、動物である骨格に光合成を行う藻類が共生し、多くの生き物に食べ物や住みかを与える大切な存在です。しかし、海水温が数℃上昇した状態が続くと、藻類は放出されてサンゴは死んでしまうため、温暖化による影響が懸念されています。共生藻の増殖阻害に関する研究は多くありますが、私たちは藻類の増殖を顕著に促進する条件を見出し、その際に機能する転写因子に着目しています。他分野の方々のご意見を伺いたいです。
キーワード : サンゴ、褐虫藻、転写因子
10

三枝 栄子 講師

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : 希土類錯体の発光を利用した機能性材料への応用

希土類元素は、テレビ、蛍光灯、携帯電話など、光や磁石を利用する電化製品で働いている、身近な元素の一つである。本研究では、希土類元素の発光を利用した機能性材料の開発に取り組んでいる。たとえば、光るコロイドを利用したバイオイメージング材料や、柔らかな発光体を目指した研究について紹介する。材料を見てみたい、使ってみたいなど、ご興味もたれましたらお気軽にお問い合わせください。
キーワード : 発光材料、希土類錯体、自己集積体

R1

<RESPECT成果報告>
松尾 薫 准教授

大阪公立大学
学研究科

研究者情報) 

テーマ : 「住み続けられるまちづくり」のための戦略的な緑地整備・保全シナリオの作成とその評価

多くの都市で気候変動に伴う都市高温化や都市型豪雨の増加が問題視されるとともに、本格的な人口減少の時代を迎えている。この緩和と人口減少による空き地等の低未利用地の増加の背景を踏まえ、都市内の低未利用地を都市冷却効果や雨水浸透機能が発揮される緑地として保全・整備するための計画手法を確立することを本研究の目的とし、最終的にはSDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」の実現につなげることを意図している。
R2

<RESPECT成果報告>
中川 智皓 准教授

大阪公立大学
工学研究科

研究者情報) 

テーマ : 自動運転レベルの自動切替えに向けたパーソナルモビリティの制御

パーソナルモビリティ・ビークル(PMV)とは、個人的な移動手段を提供する車両である。本研究では、自動車とは異なるPMVの特性を考慮し、AIを用いて自動運転レベルを自動切替えするための制御方法を構築する。

11

山口 博則 准教授

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : 次世代科学技術の実現に向けた未知なる量子現象の探求

近年、新たな技術開発の鍵として「量子性」が注目を集めている。この言葉は、日常では見られない量子の特異なふるまいを指し、私たちの理解を超える現象を含んでいる。私たちは、これまでに報告されていない新たな量子結晶を創り出し、それらがもたらす未知の特性を探索している。その可能性を解明することで、エネルギー利用の最適化や新材料開発など、技術革新につながる新たな道が開けると期待される。
キーワード : 量子、磁性、材料
12

及川 典子 准教授

大阪公立大学
工学研究科

研究者情報) 

テーマ : アクティブホール現象への格子モデルによるアプローチ

水/エタノール混合溶液にイオン液体を注入すると、イオン液体液滴にアクティブホール(AH)と呼ばれる穴が形成される。AHはイオン液体の溶解に伴う非平衡過程で現れ、時間・空間的にランダムまたは周期的なふるまいを示す。AHは相分離点近傍において、界面を保持した溶解と拡散的な溶解の切り替わりの領域で現れ、これまでのところイオン液体においてのみ観測されている。本発表ではAHの起源を探るための格子モデルによるアプローチを紹介する。
キーワード : 界面不安定性、イオン液体、格子モデル
13

蓮井 翔 准教授

大阪公立大学
理学研究科

研究者情報) 

テーマ : 代数的トポロジーとその応用

私の専門は代数的トポロジーという数学の一分野で、近年ではTDAと呼ばれる手法を通じて腫瘍学、天文学、神経科学、画像処理といった様々の分野に応用されている。私自身の現状の研究は純粋数学の中で閉じており、今回の発表ではこの分野とその応用手法についての簡単な説明を行い、可能なら他分野の方々との交流を通じてこうした応用の実際的な側面についてお話を伺えればと考えている。
キーワード : トポロジー、ホモロジー、トポロジー的データ解析
14

鈴木 文子 客員研究員

大阪公立大学
人権問題研究センター

テーマ : 労働組合とダイバーシティ&インクルージョン

私が勤めている(公社)国際経済労働研究所は、労働組合による労働運動をはじめとした社会的運動の発展に寄与するための様々な調査研究を行っている。その中での私の研究テーマは、ダイバーシティ&インクルージョンの実現である。このテーマは、会社のメリット面で語られることも多いが、背景には偏見や差別などの社会問題が横たわっている。こうした社会問題の解決に向けた労働運動を展開していきたいと考えている。
キーワード : ダイバーシティ&インクルージョン、労働運動、社会心理学

R3

<RESPECT成果報告>
早見 直美 准教授

大阪公立大学
生活科学研究科

研究者情報) 

テーマ : 地域連携食育ネットワークにおける小中学校でのデジタル食育の推進と保護者への波及効果の検討

思春期の子どもたちの健康的な食生活実践に向け、地域食育ネットワークによる食育プログラムの実施と評価を行い、プログラムの強化・拡充を図ることを目的とする。新たな手法として1) ICTを活用したデジタル食育の推進、2) 保護者を巻き込んだ取組を取り入れ、より効果的な食育基盤を構築する。
15

楊 眞淑 准教授

大阪公立大学
現代システム科学研究科

研究者情報) 

テーマ : 1960年度韓国におけるジェンダー化された日本語学習ブームのメディア表象

本研究は、終戦後の韓国社会において日本語学習がいかにジェンダー化された方式でメディアに再現されたかを分析する。特に1960-70年代、女子大生と妓生という二つの女性集団の日本語学習が皮相的消費行為や性産業の道具として貶められる過程を考察する。このようなジェンダー化された言説は、脱植民国家形成過程の矛盾を隠蔽し、実際の日本語の経済的資本としての価値を縮小するイデオロギー的装置として機能したことを明らかにする。さらに言語が単なるコミュニケーションの道具ではなく、ジェンダー、階級、民族が交差する権力の場であることを論証する。
キーワード : ジェンダー化された言説、日本語学習、脱植民地化
16

酒井 貴子 教授

大阪公立大学
法学研究科

研究者情報) 

テーマ : 近年における消費税課税の動向とその課題ープラットフォーム課税を中心にー

電子商取引に係る課税問題は、近年デジタル・サービス・タックスで話題となった。消費税の分野では、平成27年税制改正後、国外事業者であっても国内消費者への電子書籍等の役務提供に納税義務があるが、特にプラットフォームを通じたものである場合、徴収確保は困難となりがちだ。令和6年税制改正では代替してプラットフォームに納税義務を課すプラットフォーム課税制度が立法されたが課題も多く、比較法的研究を進めている。
キーワード : 消費税、電子商取引、プラットフォーム
17

高橋 未来 教授

大阪公立大学
文学研究科

研究者情報) 

テーマ : 中国唐代における戦争と詩人たち

唐代の文学研究をしています。作品の分析よりも詩人の生き方や考え方に興味があります。古代中国では、詩人=政治家です。戦争が絶え間なく続いている時代に、詩人達が政治家としてどのように戦争に向き合い、それを作品に表現したのかを調べています。交流会では、戦争というテーマの扱い方や、研究テーマからは離れますが、休日に研究の時間をどうやって捻出するか、事務処理の効率的な方法など、研究以外の色々な話題も共有したいです。
キーワード : 戦争観、詩人、表現
18

佐金 武 准教授

大阪公立大学
文学研究科

研究者情報) 

テーマ : 時間という謎

「時間とは何か」(形而上学)や「時間がすぎるという感じはどこからくるのか」(現象学)といった問題を、物理学や心理学、宗教学など様々な観点をとりいれつつ、哲学的に検討しています。時間論が私の主要な探究領域ですが、我々の意識経験を扱う心の哲学にも関心があり、最近ではユーモアや性愛に関する研究にもたずさわってきました。テーマや対象に制限はなく、哲学的に考えることができる問いに出会えればうれしいです。
キーワード : 哲学、時間論、意識経験
19

Jean Lin 准教授

大阪公立大学
文学研究科

研究者情報) 

テーマ : 生成AIが美と芸術の評価に与える影響

生成AIは、その技術的な進歩や可能性が注目されがちな一方で、我々の日々の考え方や感じ方にも重大な影響を与えつつある。例えば、生成AIが芸術やデザインの制作で活用される機会が増えてきている中、そのような作品において制作者の創造性はどのように評価されるべきなのかが問われている。本研究では、我々が何かを美しいと感じたり、芸術作品を評価したりする基準に、生成AIがどのように影響しうるのかを考察する。
キーワード : 生成AI、芸術、美学