所属学生・研究員と研究テーマ

研究員

太田 和孝(客員研究員)

 代替繁殖戦術の研究をしています。主にアフリカのタンガニイカ湖産シクリッド科魚類で研究していますが、最近はサンゴ礁魚ヘビギンポでも調査しています。ヘビギンポでは、性選択の研究とともに、意思決定、情報利用、学習など、行動の可塑性を決める要因とそれがフィットネスにどう影響するかについて調べています。代替繁殖戦術の他には、資源を共有する複数種の共存、親子の対立、(種間・種内)コミュニケーションについても調べています。各々の独立した研究であると同時に、これらと代替繁殖戦術の関係についても解明していくのが今の課題です。

十川 俊平(特任研究員)

 共感とは他者の情動の表出を検出し、それに適した自身の情動を表出し、それに対して行動することを指します。この共感は我々が社会生活を営む上で、コミュニケーションをスムーズに行うために非常に重要だといわれています。そのため、この能力は複雑な社会性を持つ霊長類・哺乳類といった動物にしか見られないといわれてきました。しかし、近年になって魚類においても複雑な社会関係とそれを維持するための様々な能力が発見されてきており、もしかすると、この共感という能力も魚類の段階で進化していたのではないかと研究しています。

大学院生・学部生

博士後期課程

D3 小林 大雅 鏡像自己認知に基づいたメタ認知の検証-高次自己意識が魚類で進化した可能性を探るー
D3 小林 優也 クマノミの社会システムの可塑性と宿主イソギンチャクの豊富さとの関係
D2 井上 諒一 タンガニイカ湖産シクリッドの親子間における音声コミュニケーション
D2 日髙 諒 協力社会を維持するための罰の実態解明ータンガニイカ湖産シクリッドNeolamprologus savoryiを用いてー

博士前期課程

M2 安藤 芳人 Neolamprologus pulcher は”他者の姿”の概念を作れるのか?
M2 寺嶋 建 大阪の都市緑地における鳥類相の長期的な変化
M2 長井 勇樹 異なる環境に生息するエビとハゼにおける相利共生の繋がりの強さの種内変異
M2 中野 翔太 ハリヨにおける鏡像自己認知能力の検証
M2 中村 俊介 カジカ科魚類のホヤやカイメンへの卵寄託と産卵管長の種内変異
M1 河田 真輝

Neolamprologus pulcherの初期生活史における個体間関係と個体識別能力

M1 北向 裕人 野外におけるミナミメダカのオスの代替繫殖戦術と父性獲得割合
M1 小林 永慈 魚類の自己意識は脳のどこに宿るのかーホンソメワケベラの鏡像自己認知を用いた検証ー
M1 小林 龍太郎 雄が卵保護するサキンハゼにおける卵捕食者の視点取得と防衛方法
M1 坂井 俊介 猛毒植物シキミ上の節足動物群集における毒の伝播
M1 髙橋 昌悟 コマチガニのウミシダへの住み込み型共生の実態と繁殖戦略
M1 馬場 新千花 都市化勾配に沿った動物相と種子散布・捕食プロセスの変化
M1 福岡 旭 魚類はどうやって危険な相手とそうでない相手を見分けられるようになるのか?

学部生

B4 井上 航史郎 なぜシキミタマバエの虫こぶ密度はシキミ株間で異なるのか?
B4 森 勇人 タンガニイカ湖産シクリッドNeolamprologus savoryiにおけるきょうだい間闘争と親の仲裁行動
B4 山川 莉々葉 ホンソメワケベラは鏡像自己認知する過程で論理的推論をしているか?
B4 山本 莉子 日本の島嶼と本土の間における鳥類の外部形態の変異